本項目では、ロシアにおけるマクドナルドについて説明する。1990年、ソビエト連邦の崩壊直前の時代に、ソ連の首都モスクワで、アメリカ合衆国のファストフードチェーンであるマクドナルドのソ連1号店が開店した。それから2022年までの32年間、マクドナルドはロシア連邦内で店舗を展開してきたが、2022年5月に完全な撤退が決まった。 1990年、はモスクワでマクドナルドの店舗を開店する許可を受けた。アメリカの象徴であるマクドナルドのソ連への進出は、ソ連で進行する経済改革の象徴とみなされた。その翌年にソ連は崩壊したが、崩壊後もマクドナルドのロシアでの事業は拡大した。2022年の時点で約800店舗があり、そのうち84%が直営店、それ以外がフランチャイズ店だった。 2022年2月のロシアのウクライナ侵攻の後もロシア国内でマクドナルドは営業を続けていたが、侵攻に対する批判の高まりをうけて、同年3月に全ての店舗が一時休業した。同年5月、マクドナルドはロシアから完全に撤退して店舗を売却することを決定した。これらの店舗の一部は「フクースナ・イ・トーチカ」の新ブランドのもとで同年6月に営業を再開した。