『ラ・ストラヴァガンツァ』作品4(伊:La stravaganza, opera quinta)は、アントニオ・ヴィヴァルディが作曲した6曲組2巻、全12曲のヴァイオリン協奏曲集。1716年にアムステルダムの出版社エティエンヌ・ロジェから発行された。タイトルの「ストラヴァガンツァ」は「奇妙」や「狂態」などを意味する。 作品4は、作品3の『調和の霊感』に続いてロジェ社から出版された一連の協奏曲集である。これ以降に出版された作品5、作品6、作品7はロジェの娘ジャンヌが出版責任者を担っており、この作品がロジェ自身が出版したヴィヴァルディの最後の曲集となる。形式上はすべて独奏ヴァイオリン協奏曲だが、そのうち5曲は2つ目のヴァイオリンやチェロが独奏楽器を務めるものや、ほぼコンチェルト・グロッソと呼んでよいものも含まれている。出版作品はアムステルダムの出版社、エティエンヌ・ロジェが1715年の末か1716年初めに発行した1716年度版のカタログで初めて出版されたと推定されている。ただし出版前の楽譜が出版作品とは一部が異なる形で筆写譜として流通しており、J・S・バッハが編曲した2曲もそれにあたると考えられている。なお、ヴィヴァルディは弟子で行政司法官のヴィットール・デルフィーノに後援を頼んで出版した。曲集の献呈はデルフィーノになされている。

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  • 『ラ・ストラヴァガンツァ』作品4(伊:La stravaganza, opera quinta)は、アントニオ・ヴィヴァルディが作曲した6曲組2巻、全12曲のヴァイオリン協奏曲集。1716年にアムステルダムの出版社エティエンヌ・ロジェから発行された。タイトルの「ストラヴァガンツァ」は「奇妙」や「狂態」などを意味する。 作品4は、作品3の『調和の霊感』に続いてロジェ社から出版された一連の協奏曲集である。これ以降に出版された作品5、作品6、作品7はロジェの娘ジャンヌが出版責任者を担っており、この作品がロジェ自身が出版したヴィヴァルディの最後の曲集となる。形式上はすべて独奏ヴァイオリン協奏曲だが、そのうち5曲は2つ目のヴァイオリンやチェロが独奏楽器を務めるものや、ほぼコンチェルト・グロッソと呼んでよいものも含まれている。出版作品はアムステルダムの出版社、エティエンヌ・ロジェが1715年の末か1716年初めに発行した1716年度版のカタログで初めて出版されたと推定されている。ただし出版前の楽譜が出版作品とは一部が異なる形で筆写譜として流通しており、J・S・バッハが編曲した2曲もそれにあたると考えられている。なお、ヴィヴァルディは弟子で行政司法官のヴィットール・デルフィーノに後援を頼んで出版した。曲集の献呈はデルフィーノになされている。 この曲集はイギリスでの人気が高かったと見られ、ロンドンの出版社ジョン・ウオルシュは1720年ごろ、アムステルダム版の1、2、4、9、11番に、元の版にはない1曲(RV291)を加えた6曲を収録した海賊版を「エクストラガヴァンツァス(Extragavanzas)」のタイトル(おそらくウオルシュによる造語)で発行し、以降何度か再販を行っている。またマンチェスター中央図書館所蔵の「アン・ドーソンズ・ブック(Anne Dawson's Book)」(1716年)と題された当時イギリスで有名だった作曲家(ヴィヴァルディ以外には、ヘンデル、ボノンチーニ、ブクステフーデなど)の作品を鍵盤楽器用に編曲した曲集には、ヴィヴァルディの作品3から4曲、作品4から8曲の12曲が鍵盤楽器用に編曲されて収録されている。 (ja)
  • 『ラ・ストラヴァガンツァ』作品4(伊:La stravaganza, opera quinta)は、アントニオ・ヴィヴァルディが作曲した6曲組2巻、全12曲のヴァイオリン協奏曲集。1716年にアムステルダムの出版社エティエンヌ・ロジェから発行された。タイトルの「ストラヴァガンツァ」は「奇妙」や「狂態」などを意味する。 作品4は、作品3の『調和の霊感』に続いてロジェ社から出版された一連の協奏曲集である。これ以降に出版された作品5、作品6、作品7はロジェの娘ジャンヌが出版責任者を担っており、この作品がロジェ自身が出版したヴィヴァルディの最後の曲集となる。形式上はすべて独奏ヴァイオリン協奏曲だが、そのうち5曲は2つ目のヴァイオリンやチェロが独奏楽器を務めるものや、ほぼコンチェルト・グロッソと呼んでよいものも含まれている。出版作品はアムステルダムの出版社、エティエンヌ・ロジェが1715年の末か1716年初めに発行した1716年度版のカタログで初めて出版されたと推定されている。ただし出版前の楽譜が出版作品とは一部が異なる形で筆写譜として流通しており、J・S・バッハが編曲した2曲もそれにあたると考えられている。なお、ヴィヴァルディは弟子で行政司法官のヴィットール・デルフィーノに後援を頼んで出版した。曲集の献呈はデルフィーノになされている。 この曲集はイギリスでの人気が高かったと見られ、ロンドンの出版社ジョン・ウオルシュは1720年ごろ、アムステルダム版の1、2、4、9、11番に、元の版にはない1曲(RV291)を加えた6曲を収録した海賊版を「エクストラガヴァンツァス(Extragavanzas)」のタイトル(おそらくウオルシュによる造語)で発行し、以降何度か再販を行っている。またマンチェスター中央図書館所蔵の「アン・ドーソンズ・ブック(Anne Dawson's Book)」(1716年)と題された当時イギリスで有名だった作曲家(ヴィヴァルディ以外には、ヘンデル、ボノンチーニ、ブクステフーデなど)の作品を鍵盤楽器用に編曲した曲集には、ヴィヴァルディの作品3から4曲、作品4から8曲の12曲が鍵盤楽器用に編曲されて収録されている。 (ja)
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  • 『ラ・ストラヴァガンツァ』作品4(伊:La stravaganza, opera quinta)は、アントニオ・ヴィヴァルディが作曲した6曲組2巻、全12曲のヴァイオリン協奏曲集。1716年にアムステルダムの出版社エティエンヌ・ロジェから発行された。タイトルの「ストラヴァガンツァ」は「奇妙」や「狂態」などを意味する。 作品4は、作品3の『調和の霊感』に続いてロジェ社から出版された一連の協奏曲集である。これ以降に出版された作品5、作品6、作品7はロジェの娘ジャンヌが出版責任者を担っており、この作品がロジェ自身が出版したヴィヴァルディの最後の曲集となる。形式上はすべて独奏ヴァイオリン協奏曲だが、そのうち5曲は2つ目のヴァイオリンやチェロが独奏楽器を務めるものや、ほぼコンチェルト・グロッソと呼んでよいものも含まれている。出版作品はアムステルダムの出版社、エティエンヌ・ロジェが1715年の末か1716年初めに発行した1716年度版のカタログで初めて出版されたと推定されている。ただし出版前の楽譜が出版作品とは一部が異なる形で筆写譜として流通しており、J・S・バッハが編曲した2曲もそれにあたると考えられている。なお、ヴィヴァルディは弟子で行政司法官のヴィットール・デルフィーノに後援を頼んで出版した。曲集の献呈はデルフィーノになされている。 (ja)
  • 『ラ・ストラヴァガンツァ』作品4(伊:La stravaganza, opera quinta)は、アントニオ・ヴィヴァルディが作曲した6曲組2巻、全12曲のヴァイオリン協奏曲集。1716年にアムステルダムの出版社エティエンヌ・ロジェから発行された。タイトルの「ストラヴァガンツァ」は「奇妙」や「狂態」などを意味する。 作品4は、作品3の『調和の霊感』に続いてロジェ社から出版された一連の協奏曲集である。これ以降に出版された作品5、作品6、作品7はロジェの娘ジャンヌが出版責任者を担っており、この作品がロジェ自身が出版したヴィヴァルディの最後の曲集となる。形式上はすべて独奏ヴァイオリン協奏曲だが、そのうち5曲は2つ目のヴァイオリンやチェロが独奏楽器を務めるものや、ほぼコンチェルト・グロッソと呼んでよいものも含まれている。出版作品はアムステルダムの出版社、エティエンヌ・ロジェが1715年の末か1716年初めに発行した1716年度版のカタログで初めて出版されたと推定されている。ただし出版前の楽譜が出版作品とは一部が異なる形で筆写譜として流通しており、J・S・バッハが編曲した2曲もそれにあたると考えられている。なお、ヴィヴァルディは弟子で行政司法官のヴィットール・デルフィーノに後援を頼んで出版した。曲集の献呈はデルフィーノになされている。 (ja)
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  • ラ・ストラヴァガンツァ (ja)
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