ラチン県(ラチンけん、アゼルバイジャン語: Laçın rayonu)は、アゼルバイジャン西部の県。の3地方のうち、ザンゲズル地方に含まれる。山岳地帯に位置し、豊かな自然環境と農業、酪農が盛ん。県都はで、首都バクーから陸路で450kmの位置にある。 アルメニアと旧ナゴルノ・カラバフ自治州を最短距離で結ぶラチン回廊が県内に存在し、自治州がアルメニアの後押しを受けてアルツァフ共和国(ナゴルノ・カラバフ共和国)として独立を宣言すると、その重要性から1992年にラチンを占領した。以後約28年間、ラチン県全域はアルツァフに実効支配され、アグジャバディ県に県政府が置かれた。2020年の停戦協定で回廊地帯を除く大部分が同年12月1日に返還され、再びアゼルバイジャンの統治下に入った。