フィンランドの映画の歴史は、映画技術が発明された直後に始まる。映画技術が発明されたのは1895年の事であったが、フィンランドで映画が初めて上映されるのはその翌年である1896年であった。しかし、映画がはじめてフィンランドで撮影されたのは10年以上後の1907年のことだった。その後もフィンランドの映画の進展が遅く、1909年から1910年、および1917年から1918年にかけてはフィンランドでは映画が1本も撮影されなかった。これはフィンランドが当時ロシア帝国の自治領であったフィンランド大公国に属するためであり、国際政治の情勢に影響されていたことによる。 フィンランドは1917年に独立、1918年に内戦がおきた。政治情勢が安定化した後、フィンランドの社会と文化は発展を遂げた。このことはフィンランドの映画から明らかであり、多くの映画が撮影されるようになってフィンランド社会の一部となっていった。