パルボウイルスは、パルボウイルス科 (Parvoviridae) に属する直鎖1本鎖DNAウイルスである。直径20nmの球状粒子で、カプシドは正二十面体構造を形成し、エンベロープは持たない。パルボウイルスは自然界に存在するウイルスの中でも最も小さい部類に入るため、ラテン語で「小さい」を意味する parvus から命名された。パルボウイルス科のウイルスのなかには、増殖のためにヘルパーウイルスを必要とする欠損ウイルスである種も存在する。 パルボウイルスは特定の種の動物と関連性があり、多くの場合は自身と関連性のある種の動物にしか感染しない。例えば、犬パルボウイルスはイヌ、オオカミ、キツネなどには感染するが、ネコやヒトには感染しない。