ティブルのシビュラ(Tiburtina Sibylla) は、伝説上のシビュラの一人であり、その人物に仮託された予言書の仮題でもある。シビュラとは古代の巫女、女預言者のことであり、伝説上、10人いたとされるシビュラのうち、ティブルのシビュラはその名のとおり、ティブル (現ティヴォリ)にいたとされる。彼女の予言をまとめたとされる書物は正式名を持たないので、『ティブルのシビュラ』あるいは『ティブルのシビュラの託宣』などと呼ばれることもある。ただし、伝説的な予言書である『シビュラの書』や、キリスト教において新約外典などに分類される『シビュラの託宣』とは、まったく別の文書である。もちろん、その作品は古代の権威ある巫女に仮託した偽書であって、「ティブルのシビュラ」は真の著者を指すものではない。オリジナルは4世紀に成立したと考えられているが、真の著者がどのような人物なのかは特定されていない。 ギリシア語版とラテン語版の2系統が伝わっている。もとは同一の底本から派生したと考えられており、基本的な骨格は一致するが、後代の加筆・改変の結果として、その内容にはかなりの差がある。ギリシア語版については、『バールベックの託宣』という別名を与えている研究者もいる。

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  • ティブルのシビュラ(Tiburtina Sibylla) は、伝説上のシビュラの一人であり、その人物に仮託された予言書の仮題でもある。シビュラとは古代の巫女、女預言者のことであり、伝説上、10人いたとされるシビュラのうち、ティブルのシビュラはその名のとおり、ティブル (現ティヴォリ)にいたとされる。彼女の予言をまとめたとされる書物は正式名を持たないので、『ティブルのシビュラ』あるいは『ティブルのシビュラの託宣』などと呼ばれることもある。ただし、伝説的な予言書である『シビュラの書』や、キリスト教において新約外典などに分類される『シビュラの託宣』とは、まったく別の文書である。もちろん、その作品は古代の権威ある巫女に仮託した偽書であって、「ティブルのシビュラ」は真の著者を指すものではない。オリジナルは4世紀に成立したと考えられているが、真の著者がどのような人物なのかは特定されていない。 ギリシア語版とラテン語版の2系統が伝わっている。もとは同一の底本から派生したと考えられており、基本的な骨格は一致するが、後代の加筆・改変の結果として、その内容にはかなりの差がある。ギリシア語版については、『バールベックの託宣』という別名を与えている研究者もいる。 (ja)
  • ティブルのシビュラ(Tiburtina Sibylla) は、伝説上のシビュラの一人であり、その人物に仮託された予言書の仮題でもある。シビュラとは古代の巫女、女預言者のことであり、伝説上、10人いたとされるシビュラのうち、ティブルのシビュラはその名のとおり、ティブル (現ティヴォリ)にいたとされる。彼女の予言をまとめたとされる書物は正式名を持たないので、『ティブルのシビュラ』あるいは『ティブルのシビュラの託宣』などと呼ばれることもある。ただし、伝説的な予言書である『シビュラの書』や、キリスト教において新約外典などに分類される『シビュラの託宣』とは、まったく別の文書である。もちろん、その作品は古代の権威ある巫女に仮託した偽書であって、「ティブルのシビュラ」は真の著者を指すものではない。オリジナルは4世紀に成立したと考えられているが、真の著者がどのような人物なのかは特定されていない。 ギリシア語版とラテン語版の2系統が伝わっている。もとは同一の底本から派生したと考えられており、基本的な骨格は一致するが、後代の加筆・改変の結果として、その内容にはかなりの差がある。ギリシア語版については、『バールベックの託宣』という別名を与えている研究者もいる。 (ja)
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  • ティブルのシビュラ(Tiburtina Sibylla) は、伝説上のシビュラの一人であり、その人物に仮託された予言書の仮題でもある。シビュラとは古代の巫女、女預言者のことであり、伝説上、10人いたとされるシビュラのうち、ティブルのシビュラはその名のとおり、ティブル (現ティヴォリ)にいたとされる。彼女の予言をまとめたとされる書物は正式名を持たないので、『ティブルのシビュラ』あるいは『ティブルのシビュラの託宣』などと呼ばれることもある。ただし、伝説的な予言書である『シビュラの書』や、キリスト教において新約外典などに分類される『シビュラの託宣』とは、まったく別の文書である。もちろん、その作品は古代の権威ある巫女に仮託した偽書であって、「ティブルのシビュラ」は真の著者を指すものではない。オリジナルは4世紀に成立したと考えられているが、真の著者がどのような人物なのかは特定されていない。 ギリシア語版とラテン語版の2系統が伝わっている。もとは同一の底本から派生したと考えられており、基本的な骨格は一致するが、後代の加筆・改変の結果として、その内容にはかなりの差がある。ギリシア語版については、『バールベックの託宣』という別名を与えている研究者もいる。 (ja)
  • ティブルのシビュラ(Tiburtina Sibylla) は、伝説上のシビュラの一人であり、その人物に仮託された予言書の仮題でもある。シビュラとは古代の巫女、女預言者のことであり、伝説上、10人いたとされるシビュラのうち、ティブルのシビュラはその名のとおり、ティブル (現ティヴォリ)にいたとされる。彼女の予言をまとめたとされる書物は正式名を持たないので、『ティブルのシビュラ』あるいは『ティブルのシビュラの託宣』などと呼ばれることもある。ただし、伝説的な予言書である『シビュラの書』や、キリスト教において新約外典などに分類される『シビュラの託宣』とは、まったく別の文書である。もちろん、その作品は古代の権威ある巫女に仮託した偽書であって、「ティブルのシビュラ」は真の著者を指すものではない。オリジナルは4世紀に成立したと考えられているが、真の著者がどのような人物なのかは特定されていない。 ギリシア語版とラテン語版の2系統が伝わっている。もとは同一の底本から派生したと考えられており、基本的な骨格は一致するが、後代の加筆・改変の結果として、その内容にはかなりの差がある。ギリシア語版については、『バールベックの託宣』という別名を与えている研究者もいる。 (ja)
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  • ティブルのシビュラ (ja)
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