インド南部のタミル・ナードゥ州には38の県が設置されている。元のタミル語ではமாவட்டம்(マーヴァッタム)と言い、直訳すれば「大円」である。日本語である地点を中心とした広い地域を「一円」と呼ぶ時の「円」と、同じ発想である。英語では district と訳される。 県は、二通りの地域区分を有している。一つは郡(வட்டம்:ヴァッタム;直訳すれば「円」;taluk)であり、もう一つは区(block)である。 また、それらとは別個に、都市は市(municipality)として区別される。その中でも大都市は政令指定都市(மாநகரம்:マーナガラム;「大都市」)とされ、自治体組織(மாநகராட்சி:マーナガラークシ;「大都市政庁」;municipal corporation)を有している。現在の政令指定都市は、チェンナイ・コーヤンブットゥール・マドゥライ・ティルネルヴェーリ・ティルッチラーッパッリ・セーラムの6市である。