スール州(スールしゅう、ソマリ語: Sool、アラビア語: سول)は、ソマリア北部に位置する州(gobol)のひとつ。北をサナーグ州、東をバリ州・ヌガール州、南をエチオピア・ソマリ州(オガデン地方)、西をトゲアー州と接する。州都はラス・アノド。人口は約33万人(2014年推定)で、ソマリアの州の中では最も少ない。主にソマリ族の一氏族であるダロッドが住んでいるが、北西部にはイサック氏族が住んでいる。 近隣のサナーグ州(Sanaag)、アイン州(Cayn、トゲアー州東部)と共にSSC地域と呼ばれている。SSC地域をめぐってソマリランドとプントランドが武力衝突を繰り返しており、また、住民がソマリランド及びプントランドからの独立の動きを見せており、情勢が不安定な地域としても知られる。2018年時点ではソマリランドがラス・アノドを含む大部分を、州東部をプントランドが実効支配している。なお、「アイン州」はプントランド及びSSC地域独立派の呼称であり、ソマリランドでは通常使われない。またソマリランドおよびプントランドはスール州の一部のみを「スール州」としている(していた)が、ここでは主にソマリアの行政区画を説明する(#ソマリランド、プントランド節を参照)。