シトクロムcオキシダーゼ (cytochrome c oxidase, COX) または複合体IV(Complex IV)またはcytochrome a3 は、バクテリアおよびミトコンドリアで見られる膜貫通タンパク質複合体の一つである。 ミトコンドリア膜(またはバクテリア膜)における電子伝達系の最後の酵素であり、4分子のシトクロムcからそれぞれ電子を受け取り、酸素1分子に転移させ2分子の水に変換する機能を持つ。この過程では、マトリックス由来の4個のプロトンから水が生成されるのと同時に4個のプロトンがマトリックスから膜間スペースに透過する。これにより発生した膜間の電気化学ポテンシャルの差がATP合成酵素によるATP合成に用いられる。