サクビトリル・バルサルタン(Sacubitril/Valsartan、サクビトリルバルサルタンとも)は、心不全・高血圧症治療のための合剤である。本剤は、ネプリライシン阻害薬であるとアンジオテンシン受容体拮抗薬であるバルサルタンの1:1混和物である。この組み合わせは、「アンジオテンシン受容体・ネプリライシン阻害剤」(ARNI)と表現されることもある。本剤は、駆出率の低下した心不全患者において、ACE阻害薬またはアンジオテンシン受容体拮抗剤の代替として使用することが推奨されている。 副作用としては、血管浮腫、腎障害、低血圧などが考えられる。 2015年に米国および欧州連合(EU)で医療用医薬品として承認された。オーストラリアでは2016年に医療用として承認された。日本では2020年6月に承認された。