グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ(Glucose-6-phosphate dehydrogenase ,G6PD)は、NADPH濃度を維持することにより細胞へ還元エネルギーを供給するペントースリン酸経路に関与する細胞質酵素の一つ。このNADPHは細胞内の主要な抗酸化成分であるグルタチオンの濃度を維持し、細胞を酸化的ダメージから保護している。また、NADPHは組織では肝臓や乳腺、脂肪組織および副腎における、脂肪酸やイソプレノイドの生合成にも使われている。この酵素の遺伝的欠損による非免疫性溶血性貧血(グルコース6リン酸脱水素酵素欠損症)はヒトにおいて顕著である。