About: キュリー・ワイスの法則

キュリー・ワイスの法則（キュリー・ワイス則、英: Curie–Weiss law）とは、強磁性や反強磁性のキュリー点以上の温度における磁化率の振る舞いを説明する法則である。ピエール・ワイス (Pierre Weiss) が1907年に発表したにより求めた。 キュリー・ワイスの法則は で表される。ここで は磁化率C は物質固有のキュリー定数T は物質の絶対温度（単位はケルビン） は常磁性キュリー温度（単位はケルビン）。 これは、常磁性体におけるキュリーの法則 を拡張し、の分だけ平行移動させたものととらえることができる。 このは常磁性キュリー温度や漸近キュリー温度、漸近キュリー点などと呼ばれ、強磁性から反磁性へと転移する温度である強磁性キュリー温度Tcとはやや異なった値を示す。具体的には一般に、強磁性体でははTcよりも少しだけ大きい値をとり、反強磁性体では負の温度となる。常磁性キュリー温度は、磁化率の逆数1/χのグラフを低温側に延長して、x軸と交わる (1/χ = 0) 温度として求めることができる。なお、強磁性体や反強磁性体では、強磁性キュリー温度やこれよりも低い温度においては、その物質はを有し、キュリー・ワイスの法則は適用できない。 しかし、の温度領域においてはキュリー・ワイスの法則が依然有効である。