カブル・カン(Qabul Qan、生没年不詳)は、モンゴル部ボルジギン氏モンゴル国の初代カン。トンビナイ・セチェンの子で、クトラ・カンの父。チンギス・カンの曾祖父にあたる『元朝秘史』ではカブル・カハン(合不勒合罕、Qabul Qahan)、『集史』ではカブル・ハーン(Qabul Khān)、『元史』では葛不律寒と表記される。また、金代に記録される熬羅孛極烈もまたカブル・カンの別名であると見られている。カブル・カンの子孫はモンゴル古伝承にちなんで、キヤン(Qiyan、乞顔)という氏族名を名乗って多くの氏族集団をつくり、結束してキヤト(Qiyad、乞牙惕)(キヤンの複数形)と称した。