ボルテ・チノ(モンゴル語: Börte čino、中国語: 孛児帖赤那)とは、モンゴル部族の伝説上の始祖。『元朝秘史』などの史書によると、ボルテ・チノとコアイ・マラルとの間に生まれた子孫が、モンゴル部族を形成したとされる。 『元朝秘史』の漢訳に従って「蒼き狼(蒼色狼)」とも表記されるが、漢語で動物の名称に使われる「蒼」とは鳥のアオサギ(蒼鷺)のように「灰白色[の毛色]」を意味する単語であり、「ボルテ・チノ」を「青色の狼」の意と解釈するのは誤り。Börteというモンゴル語は正確には「白っぽい地に交わった暗灰色の斑[の毛色]」を意味する。