アブル=アッバース (英語: Abul-Abbas, ラテン語: Abul Abaz, Abulabaz)は、フランク王国カロリング朝の西ローマ皇帝、カール大帝(シャルルマーニュ)が、ときのアッバース朝のカリフ、ハールーン・アッ=ラシードより贈られたとされる象の名。 この象の呼び名を含め、その贈与のいきさつについては、同時代に編纂されたと思われるフランク王国年代記に詳しい。また、アインハルトの『』にも「象」の贈物について、事実を違えて略述されている。また、『カール大帝行伝』(Gesta Caroli Magni)にも記述があるが、これはより後年に編纂された作品である)。ただ、アッバース朝側の記録には、そうした一連の事実は伝わっていない。