RAS症候群(ラスしょうこうぐん、英: RAS syndrome)とは、ある頭字語を、その頭字語を構成する単語と組み合わせて使用してしまうことである。すなわち、頭字語を元の形に開くと、同じ単語が繰り返し現れることを意味する。症候群と付くが、何らかの病気を表す言葉ではない。 例えば、PIN番号(PINのNはnumber(番号)の意味)などが知られている。RAS症候群という言葉も、"S"がsyndrome(症候群)の略であり、この言葉自体がRAS症候群の「症例」となっている。 この言葉は、2001年に『ニュー・サイエンティスト』のコラムで使われたものが広まったものである。多くのスタイルガイドでは、このような冗長な表現をしないよう勧告しているが、話し言葉では広く使用されている。日本語においては、外国語の文字と日本語の文字が混在することになるため、このような現象がさらに起こりやすい。特に、頭字語を多用するコンピュータ業界では数多く見られる。