関数解析学における F-空間(Fくうかん、英語: F-space)とは、実あるいは複素ベクトル空間であって、次を満たすような距離 d: V × V → R の定められているもののことを言う: 以下 K は実数体 R または複素数体 C の何れかであるものとして 1. * V でのスカラー乗法は、距離 d および K の標準距離に関して連続である。 2. * V での加法は、距離 d について連続である。 3. * 距離 d はである。すなわち、V 内の任意の x, y および a に対して が成立する。 4. * 距離空間 (V, d) は完備である。 演算 x ↦ ‖ x ‖ ≔ d(0, x) はひとつの F-ノルムを定める(一般の には完備性は仮定しない)。平行移動不変性により、もとの距離函数はこの F-ノルムから恢復可能である。したがって、K 上の F-空間は、完備 F-ノルムを備えた K-線型空間と言っても同じことである。 この空間をフレシェ空間と呼ぶこともあるが、その呼び名はふつう局所凸 F-空間を表すために用いられる。また上記のような距離函数の存在は、F-空間の構造の一部として要求する場合もあるし、しない場合もありうる。多くの文献では、そのような空間が上の性質を満足する仕方で距離化可能であることを要求するのみである。

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  • 関数解析学における F-空間(Fくうかん、英語: F-space)とは、実あるいは複素ベクトル空間であって、次を満たすような距離 d: V × V → R の定められているもののことを言う: 以下 K は実数体 R または複素数体 C の何れかであるものとして 1. * V でのスカラー乗法は、距離 d および K の標準距離に関して連続である。 2. * V での加法は、距離 d について連続である。 3. * 距離 d はである。すなわち、V 内の任意の x, y および a に対して が成立する。 4. * 距離空間 (V, d) は完備である。 演算 x ↦ ‖ x ‖ ≔ d(0, x) はひとつの F-ノルムを定める(一般の には完備性は仮定しない)。平行移動不変性により、もとの距離函数はこの F-ノルムから恢復可能である。したがって、K 上の F-空間は、完備 F-ノルムを備えた K-線型空間と言っても同じことである。 この空間をフレシェ空間と呼ぶこともあるが、その呼び名はふつう局所凸 F-空間を表すために用いられる。また上記のような距離函数の存在は、F-空間の構造の一部として要求する場合もあるし、しない場合もありうる。多くの文献では、そのような空間が上の性質を満足する仕方で距離化可能であることを要求するのみである。 (ja)
  • 関数解析学における F-空間(Fくうかん、英語: F-space)とは、実あるいは複素ベクトル空間であって、次を満たすような距離 d: V × V → R の定められているもののことを言う: 以下 K は実数体 R または複素数体 C の何れかであるものとして 1. * V でのスカラー乗法は、距離 d および K の標準距離に関して連続である。 2. * V での加法は、距離 d について連続である。 3. * 距離 d はである。すなわち、V 内の任意の x, y および a に対して が成立する。 4. * 距離空間 (V, d) は完備である。 演算 x ↦ ‖ x ‖ ≔ d(0, x) はひとつの F-ノルムを定める(一般の には完備性は仮定しない)。平行移動不変性により、もとの距離函数はこの F-ノルムから恢復可能である。したがって、K 上の F-空間は、完備 F-ノルムを備えた K-線型空間と言っても同じことである。 この空間をフレシェ空間と呼ぶこともあるが、その呼び名はふつう局所凸 F-空間を表すために用いられる。また上記のような距離函数の存在は、F-空間の構造の一部として要求する場合もあるし、しない場合もありうる。多くの文献では、そのような空間が上の性質を満足する仕方で距離化可能であることを要求するのみである。 (ja)
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  • 関数解析学における F-空間(Fくうかん、英語: F-space)とは、実あるいは複素ベクトル空間であって、次を満たすような距離 d: V × V → R の定められているもののことを言う: 以下 K は実数体 R または複素数体 C の何れかであるものとして 1. * V でのスカラー乗法は、距離 d および K の標準距離に関して連続である。 2. * V での加法は、距離 d について連続である。 3. * 距離 d はである。すなわち、V 内の任意の x, y および a に対して が成立する。 4. * 距離空間 (V, d) は完備である。 演算 x ↦ ‖ x ‖ ≔ d(0, x) はひとつの F-ノルムを定める(一般の には完備性は仮定しない)。平行移動不変性により、もとの距離函数はこの F-ノルムから恢復可能である。したがって、K 上の F-空間は、完備 F-ノルムを備えた K-線型空間と言っても同じことである。 この空間をフレシェ空間と呼ぶこともあるが、その呼び名はふつう局所凸 F-空間を表すために用いられる。また上記のような距離函数の存在は、F-空間の構造の一部として要求する場合もあるし、しない場合もありうる。多くの文献では、そのような空間が上の性質を満足する仕方で距離化可能であることを要求するのみである。 (ja)
  • 関数解析学における F-空間(Fくうかん、英語: F-space)とは、実あるいは複素ベクトル空間であって、次を満たすような距離 d: V × V → R の定められているもののことを言う: 以下 K は実数体 R または複素数体 C の何れかであるものとして 1. * V でのスカラー乗法は、距離 d および K の標準距離に関して連続である。 2. * V での加法は、距離 d について連続である。 3. * 距離 d はである。すなわち、V 内の任意の x, y および a に対して が成立する。 4. * 距離空間 (V, d) は完備である。 演算 x ↦ ‖ x ‖ ≔ d(0, x) はひとつの F-ノルムを定める(一般の には完備性は仮定しない)。平行移動不変性により、もとの距離函数はこの F-ノルムから恢復可能である。したがって、K 上の F-空間は、完備 F-ノルムを備えた K-線型空間と言っても同じことである。 この空間をフレシェ空間と呼ぶこともあるが、その呼び名はふつう局所凸 F-空間を表すために用いられる。また上記のような距離函数の存在は、F-空間の構造の一部として要求する場合もあるし、しない場合もありうる。多くの文献では、そのような空間が上の性質を満足する仕方で距離化可能であることを要求するのみである。 (ja)
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  • F-空間 (ja)
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