重北軽南(じゅうほくけいなん、繁体字中国語: 重北輕南)は主に台湾南部をはじめとし、中南部や東部、離島部の市民が(中華民国の)中央政府に対し富の再分配や公共事業政策が長年不均衡、不公平で少数派への配慮を欠いてきたことで生じた国内の南北格差(北高南低)を訴えるために使われる用語。南北失衡(南北不均衡)、あるいは南北經濟差距(南北経済格差)とも称される。 台湾では1980年代から現在に至る政治改革に伴って著しい重北軽南現象の存在が指摘され、国内の政治、経済、文化、教育、医療の発展の成果は概ね台北市や北部が享受していて、その他の地方ではそれらに比して少ないものとなっている。そして地方政府の財源が中央政府の補助金や債務に依存する割合が高まり、地方の自主財源不足を招いていることが様々な統計研究で明らかになっている。中国でも比較的発展している沿岸部内で北京政府との関係で類似性がみられる。 1980年から2012年における台湾北部県市の総人口増加数が368万人なのに対し、中部県市では114万人、南部県市では86万人にとどまり、長期的な趨勢は南部の人口増加は中部より低く、中部は北部よりも低いことを示し、首都である台北市との距離によって相関関係が認められる。この現象は、中央政府の整備する国土開発計画や産業分布の結果とも無関係ではない。

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  • 重北軽南(じゅうほくけいなん、繁体字中国語: 重北輕南)は主に台湾南部をはじめとし、中南部や東部、離島部の市民が(中華民国の)中央政府に対し富の再分配や公共事業政策が長年不均衡、不公平で少数派への配慮を欠いてきたことで生じた国内の南北格差(北高南低)を訴えるために使われる用語。南北失衡(南北不均衡)、あるいは南北經濟差距(南北経済格差)とも称される。 台湾では1980年代から現在に至る政治改革に伴って著しい重北軽南現象の存在が指摘され、国内の政治、経済、文化、教育、医療の発展の成果は概ね台北市や北部が享受していて、その他の地方ではそれらに比して少ないものとなっている。そして地方政府の財源が中央政府の補助金や債務に依存する割合が高まり、地方の自主財源不足を招いていることが様々な統計研究で明らかになっている。中国でも比較的発展している沿岸部内で北京政府との関係で類似性がみられる。 1980年から2012年における台湾北部県市の総人口増加数が368万人なのに対し、中部県市では114万人、南部県市では86万人にとどまり、長期的な趨勢は南部の人口増加は中部より低く、中部は北部よりも低いことを示し、首都である台北市との距離によって相関関係が認められる。この現象は、中央政府の整備する国土開発計画や産業分布の結果とも無関係ではない。 台湾での南北経済格差の背景には中国国民党による長きに渡る重北軽南政策の影響がある。中国大陸での学術研究では馬英九政権がかつて重北軽南を転換すべく推進した政策、公共事業は南部の経済発展にある程度寄与したものの多くの事業が頓挫、先送りされたことで、「重北軽南」は引き続き反対派と産業界の非難を招く結果となっている。 (ja)
  • 重北軽南(じゅうほくけいなん、繁体字中国語: 重北輕南)は主に台湾南部をはじめとし、中南部や東部、離島部の市民が(中華民国の)中央政府に対し富の再分配や公共事業政策が長年不均衡、不公平で少数派への配慮を欠いてきたことで生じた国内の南北格差(北高南低)を訴えるために使われる用語。南北失衡(南北不均衡)、あるいは南北經濟差距(南北経済格差)とも称される。 台湾では1980年代から現在に至る政治改革に伴って著しい重北軽南現象の存在が指摘され、国内の政治、経済、文化、教育、医療の発展の成果は概ね台北市や北部が享受していて、その他の地方ではそれらに比して少ないものとなっている。そして地方政府の財源が中央政府の補助金や債務に依存する割合が高まり、地方の自主財源不足を招いていることが様々な統計研究で明らかになっている。中国でも比較的発展している沿岸部内で北京政府との関係で類似性がみられる。 1980年から2012年における台湾北部県市の総人口増加数が368万人なのに対し、中部県市では114万人、南部県市では86万人にとどまり、長期的な趨勢は南部の人口増加は中部より低く、中部は北部よりも低いことを示し、首都である台北市との距離によって相関関係が認められる。この現象は、中央政府の整備する国土開発計画や産業分布の結果とも無関係ではない。 台湾での南北経済格差の背景には中国国民党による長きに渡る重北軽南政策の影響がある。中国大陸での学術研究では馬英九政権がかつて重北軽南を転換すべく推進した政策、公共事業は南部の経済発展にある程度寄与したものの多くの事業が頓挫、先送りされたことで、「重北軽南」は引き続き反対派と産業界の非難を招く結果となっている。 (ja)
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  • 中華民国の2014年以後の行政区分図。ピンク色は直轄市、薄緑色は県、紫色は省轄市 (ja)
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  • Chung pei ching nan (ja)
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  • 重北軽南(じゅうほくけいなん、繁体字中国語: 重北輕南)は主に台湾南部をはじめとし、中南部や東部、離島部の市民が(中華民国の)中央政府に対し富の再分配や公共事業政策が長年不均衡、不公平で少数派への配慮を欠いてきたことで生じた国内の南北格差(北高南低)を訴えるために使われる用語。南北失衡(南北不均衡)、あるいは南北經濟差距(南北経済格差)とも称される。 台湾では1980年代から現在に至る政治改革に伴って著しい重北軽南現象の存在が指摘され、国内の政治、経済、文化、教育、医療の発展の成果は概ね台北市や北部が享受していて、その他の地方ではそれらに比して少ないものとなっている。そして地方政府の財源が中央政府の補助金や債務に依存する割合が高まり、地方の自主財源不足を招いていることが様々な統計研究で明らかになっている。中国でも比較的発展している沿岸部内で北京政府との関係で類似性がみられる。 1980年から2012年における台湾北部県市の総人口増加数が368万人なのに対し、中部県市では114万人、南部県市では86万人にとどまり、長期的な趨勢は南部の人口増加は中部より低く、中部は北部よりも低いことを示し、首都である台北市との距離によって相関関係が認められる。この現象は、中央政府の整備する国土開発計画や産業分布の結果とも無関係ではない。 (ja)
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  • 重北軽南 (ja)
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