巡回冗長検査(じゅんかいじょうちょうけんさ、英: Cyclic Redundancy Check, CRC)は、誤り検出符号の一種で、主にデータ転送などに伴う偶発的な誤りの検出によく使われている。送信側は定められた生成多項式で除算した余りを検査データとして付加して送信し、受信側で同じ生成多項式を使用してデータを除算し、その余りを比較照合することによって受信データの誤り・破損を検出する。 デジタル回路で簡単に実装でき、数学的にも分析が容易であり、また、ビットのランダム誤りやバースト誤りを検出できるので、HDLC手順やCSMA/CD方式などにおいて誤りチェック・伝送路ノイズチェックによく使われている。パリティや単純な加算による検査合計に比べ検出精度が高く、その点では高級な検査合計と言える。単純な検査合計と同じく、データの改竄に対する耐性はない。 W・ウェスレイ・ピーターソンが発明し、1961年に論文として発表した。CRC-32と一般に呼ばれているIEEE 802.3のCRCは1975年に定められ、イーサネットなどの各種通信やZIPやPNGなど各所に使われている。