OPS-9は、富士通製の2次元レーダー。海上自衛隊の自衛艦において、対水上捜索レーダーとして搭載された。本機種は、沖電気工業製のOPS-4の後継となる、掃海艇向けのより高解像度のXバンド・レーダーとして開発された。開発は、当時漁船用レーダーでシェアを伸ばしていた富士通によって行われることになった。またイギリス製の978型レーダーの技術が導入されたともされている。OPS-9の特長は、4メートルにおよぶ細長いスリット・アンテナである。これは導波管に電波発射のスリットを切ったもので、アンテナの水平ビーム幅をシャープにして方位精度を向上させる必要から採用されたが、当時海外に例を見ないものであった。また電波も、通常はアンテナの一端から送られていたが、本機種では中心部から両端に向けて饋電された。原型機OPS-9のほか、順次にB, C型が開発された。当初のOPS-9は送受信機・アンテナ部・指示器および真方位指示器で構成されていたが、OPS-9Bでは指示器の中に真方位指示器を組み込むとともに、方位情報を外部に伝送できるシンクロ発振器を組み込み、またソリッドステート化によって重量も軽減されている。OPS-9は1966年(昭和41年)に実用化されたのち、OPS-4と同様、掃海艇のほかにも輸送艦艇や支援艦艇に広く搭載された。その後、1993年(平成5年)には、日本無線(JRC)により発展型のOPS-39が開発され、本機の後継となった。ただし現在ではOPS-20などの航海レーダーが配備されていることから、OPS-39の配備はおおむね機雷戦艦艇に限定されている。搭載艦艇
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