Carbon(カーボン)は、かつてMac OS Xで提供されていたC言語ベースの二つの主要なアプリケーションプログラミングインターフェース(API)のうちの一つで、もう一つのAPIであるCocoaがNeXTSTEP (OPENSTEP) に由来するのに対し、CarbonはClassic Mac OSのToolbox API (Application Programming Interface) をMac OS X用に整理・移植したものであり、Classic Mac OS用アプリケーションをMac OS X向けに移植しやすくするために開発された。 Carbonは旧来のClassic Mac OS用アプリケーションの迅速な移植を可能にし、初期のMac OS Xの普及を支える重要な役割を果たしたが、後年アプリケーションのCocoaへの移行が進むとCarbonの重要度は低下し、徐々にフェードアウトすることになった。Mac OS Xの64ビット対応が進んでもCarbonは64ビット化から取り残され、OS X Mountain Lionからは使用が非推奨とされ、macOS Catalinaからは完全に廃止された。