阿仁鉱(あにこう、 Anilite)は、1969年に発表された日本産新鉱物で、大阪大学の鉱物学者森本信男などにより、秋田県の阿仁鉱山で発見された。化学組成はCu7S4で、斜方晶系。産出地の鉱山名にちなんで命名された。日本では、阿仁鉱山の他に山口県、和歌山県紀の川市で産出する。 青灰色の金属光沢をもつ板状もしくは柱状の結晶で、条痕は黒。劈開はなく、硬度は3。外見上、他の硫化銅鉱物との区別は困難であり、X線回折が必要となる。特に(Cu31S16)とエピタキシャル成長したものが多い。 阿仁鉱は不安定で、70度の熱や衝撃で銅藍(CuS)と(Cu9S5)へ分解してしまう。このため、分析のための粉砕や研磨でも分解してしまい、正確な分析には液体窒素で冷却しながら加工する必要がある。 発見者の森本は、阿仁鉱発見の功績により1981年に櫻井賞を授与されている。

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  • 阿仁鉱(あにこう、 Anilite)は、1969年に発表された日本産新鉱物で、大阪大学の鉱物学者森本信男などにより、秋田県の阿仁鉱山で発見された。化学組成はCu7S4で、斜方晶系。産出地の鉱山名にちなんで命名された。日本では、阿仁鉱山の他に山口県、和歌山県紀の川市で産出する。 青灰色の金属光沢をもつ板状もしくは柱状の結晶で、条痕は黒。劈開はなく、硬度は3。外見上、他の硫化銅鉱物との区別は困難であり、X線回折が必要となる。特に(Cu31S16)とエピタキシャル成長したものが多い。 阿仁鉱は不安定で、70度の熱や衝撃で銅藍(CuS)と(Cu9S5)へ分解してしまう。このため、分析のための粉砕や研磨でも分解してしまい、正確な分析には液体窒素で冷却しながら加工する必要がある。 発見者の森本は、阿仁鉱発見の功績により1981年に櫻井賞を授与されている。 (ja)
  • 阿仁鉱(あにこう、 Anilite)は、1969年に発表された日本産新鉱物で、大阪大学の鉱物学者森本信男などにより、秋田県の阿仁鉱山で発見された。化学組成はCu7S4で、斜方晶系。産出地の鉱山名にちなんで命名された。日本では、阿仁鉱山の他に山口県、和歌山県紀の川市で産出する。 青灰色の金属光沢をもつ板状もしくは柱状の結晶で、条痕は黒。劈開はなく、硬度は3。外見上、他の硫化銅鉱物との区別は困難であり、X線回折が必要となる。特に(Cu31S16)とエピタキシャル成長したものが多い。 阿仁鉱は不安定で、70度の熱や衝撃で銅藍(CuS)と(Cu9S5)へ分解してしまう。このため、分析のための粉砕や研磨でも分解してしまい、正確な分析には液体窒素で冷却しながら加工する必要がある。 発見者の森本は、阿仁鉱発見の功績により1981年に櫻井賞を授与されている。 (ja)
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  • 阿仁鉱(あにこう、 Anilite)は、1969年に発表された日本産新鉱物で、大阪大学の鉱物学者森本信男などにより、秋田県の阿仁鉱山で発見された。化学組成はCu7S4で、斜方晶系。産出地の鉱山名にちなんで命名された。日本では、阿仁鉱山の他に山口県、和歌山県紀の川市で産出する。 青灰色の金属光沢をもつ板状もしくは柱状の結晶で、条痕は黒。劈開はなく、硬度は3。外見上、他の硫化銅鉱物との区別は困難であり、X線回折が必要となる。特に(Cu31S16)とエピタキシャル成長したものが多い。 阿仁鉱は不安定で、70度の熱や衝撃で銅藍(CuS)と(Cu9S5)へ分解してしまう。このため、分析のための粉砕や研磨でも分解してしまい、正確な分析には液体窒素で冷却しながら加工する必要がある。 発見者の森本は、阿仁鉱発見の功績により1981年に櫻井賞を授与されている。 (ja)
  • 阿仁鉱(あにこう、 Anilite)は、1969年に発表された日本産新鉱物で、大阪大学の鉱物学者森本信男などにより、秋田県の阿仁鉱山で発見された。化学組成はCu7S4で、斜方晶系。産出地の鉱山名にちなんで命名された。日本では、阿仁鉱山の他に山口県、和歌山県紀の川市で産出する。 青灰色の金属光沢をもつ板状もしくは柱状の結晶で、条痕は黒。劈開はなく、硬度は3。外見上、他の硫化銅鉱物との区別は困難であり、X線回折が必要となる。特に(Cu31S16)とエピタキシャル成長したものが多い。 阿仁鉱は不安定で、70度の熱や衝撃で銅藍(CuS)と(Cu9S5)へ分解してしまう。このため、分析のための粉砕や研磨でも分解してしまい、正確な分析には液体窒素で冷却しながら加工する必要がある。 発見者の森本は、阿仁鉱発見の功績により1981年に櫻井賞を授与されている。 (ja)
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  • 阿仁鉱 (ja)
  • 阿仁鉱 (ja)
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