『縷紅新草』(るこうしんそう)は、泉鏡花の短編小説。鏡花の最後の作品で、1939年(昭和14年)の『中央公論』7月号に掲載された。久しぶりに故郷・金沢に帰郷し墓参りをする初老の主人公「辻町糸七」に、自身の思いを仮託しながら、病苦をおして執筆した幽玄的な作品である。この作品を発表した2か月後の9月7日に鏡花はこの世を去った。