熱的残存粒子 (ねつてきざんぞんりゅうし, thermal relic) とは、現代宇宙論において、初期宇宙においては熱平衡にあったものの、宇宙の歴史のある時点において相互作用が実効的に無視できるようになり、それ以降自由粒子として振る舞うような粒子の総称である。「残存物」ともいう。相互作用が無視できるようになった時点でその粒子が相対論的であるか非相対論的であるかに応じて「熱い」残存粒子または「冷たい」残存粒子と呼ばれる。例えば宇宙ニュートリノ背景は熱い残存粒子であり、暗黒物質の候補であるは冷たい残存粒子モデルに基づくものである。