沈清伝(しんせいでん、シムチョンジョン;沈淸傳 심청전)は、孝女を主題とした朝鮮李朝後期の古典小説。元はパンソリなどで語り継がれていたものを、18世紀末頃に小説として成立したと考えられるが、作者不明。 20世紀初頭に出版された木版本のうち、完山(ワンサン)(現今の全州市)で刷られた「完板本/全州本」は、パンソリから翻案された〈パンソリ系小説〉とされる、戯曲にちかい文体のものであり、ソウルで刷られた「京板本」の諸本は、書式から文章体小説である。なお『沈清伝全集』にはパンソリ()の唱本等も含まれている。