核内低分子リボヌクレオタンパク質または核内低分子リボ核タンパク質(かくないていぶんしリボ ヌクレオ/かく タンパクしつ、英: small nuclear ribonucleoprotein、略称: snRNP)はRNA-タンパク質複合体であり、未修飾のpre-mRNAと結合し、他のさまざまなタンパク質とともにスプライソソームを形成する。スプライソソームはpre-mRNAのスプライシングを行う巨大なRNA-タンパク質複合体である。pre-mRNAからのイントロンの除去にはsnRNPの作用が必須であり、真核細胞の核内でのみ起こる転写後修飾の重要な過程である。ただし、とタンパク質の複合体であるU7 snRNPはスプライシングには全く関与せず、ヒストンのpre-mRNAの3'ステムループ構造のプロセシングを担う。 snRNPはとジョーン・A・スタイツによって発見された。トーマス・チェックとシドニー・アルトマンも発見に寄与し、細胞成長においてRNAが触媒として機能することを発見した業績によって1989年にノーベル化学賞を受賞した。

Property Value
dbo:abstract
  • 核内低分子リボヌクレオタンパク質または核内低分子リボ核タンパク質(かくないていぶんしリボ ヌクレオ/かく タンパクしつ、英: small nuclear ribonucleoprotein、略称: snRNP)はRNA-タンパク質複合体であり、未修飾のpre-mRNAと結合し、他のさまざまなタンパク質とともにスプライソソームを形成する。スプライソソームはpre-mRNAのスプライシングを行う巨大なRNA-タンパク質複合体である。pre-mRNAからのイントロンの除去にはsnRNPの作用が必須であり、真核細胞の核内でのみ起こる転写後修飾の重要な過程である。ただし、とタンパク質の複合体であるU7 snRNPはスプライシングには全く関与せず、ヒストンのpre-mRNAの3'ステムループ構造のプロセシングを担う。 snRNPの2つの必須構成要素はタンパク質分子とRNAである。各snRNP粒子内に見つかるRNAは核内低分子RNA(snRNA)として知られており、その長さは通常およそ150ヌクレオチドである。snRNPのsnRNA要素はイントロンの5'末端、3'末端、そして分岐部位(branch site)のスプライシングシグナル配列を認識し、個々のイントロンに特異性を与える。snRNP中のsnRNAは、酵素的な役割と構造的な役割の双方が組み込まれているという点で、リボソームRNAと類似している。 snRNPはとジョーン・A・スタイツによって発見された。トーマス・チェックとシドニー・アルトマンも発見に寄与し、細胞成長においてRNAが触媒として機能することを発見した業績によって1989年にノーベル化学賞を受賞した。 (ja)
  • 核内低分子リボヌクレオタンパク質または核内低分子リボ核タンパク質(かくないていぶんしリボ ヌクレオ/かく タンパクしつ、英: small nuclear ribonucleoprotein、略称: snRNP)はRNA-タンパク質複合体であり、未修飾のpre-mRNAと結合し、他のさまざまなタンパク質とともにスプライソソームを形成する。スプライソソームはpre-mRNAのスプライシングを行う巨大なRNA-タンパク質複合体である。pre-mRNAからのイントロンの除去にはsnRNPの作用が必須であり、真核細胞の核内でのみ起こる転写後修飾の重要な過程である。ただし、とタンパク質の複合体であるU7 snRNPはスプライシングには全く関与せず、ヒストンのpre-mRNAの3'ステムループ構造のプロセシングを担う。 snRNPの2つの必須構成要素はタンパク質分子とRNAである。各snRNP粒子内に見つかるRNAは核内低分子RNA(snRNA)として知られており、その長さは通常およそ150ヌクレオチドである。snRNPのsnRNA要素はイントロンの5'末端、3'末端、そして分岐部位(branch site)のスプライシングシグナル配列を認識し、個々のイントロンに特異性を与える。snRNP中のsnRNAは、酵素的な役割と構造的な役割の双方が組み込まれているという点で、リボソームRNAと類似している。 snRNPはとジョーン・A・スタイツによって発見された。トーマス・チェックとシドニー・アルトマンも発見に寄与し、細胞成長においてRNAが触媒として機能することを発見した業績によって1989年にノーベル化学賞を受賞した。 (ja)
dbo:wikiPageExternalLink
dbo:wikiPageID
  • 3943518 (xsd:integer)
dbo:wikiPageLength
  • 12307 (xsd:nonNegativeInteger)
dbo:wikiPageRevisionID
  • 92289398 (xsd:integer)
dbo:wikiPageWikiLink
prop-ja:wikiPageUsesTemplate
dct:subject
rdfs:comment
  • 核内低分子リボヌクレオタンパク質または核内低分子リボ核タンパク質(かくないていぶんしリボ ヌクレオ/かく タンパクしつ、英: small nuclear ribonucleoprotein、略称: snRNP)はRNA-タンパク質複合体であり、未修飾のpre-mRNAと結合し、他のさまざまなタンパク質とともにスプライソソームを形成する。スプライソソームはpre-mRNAのスプライシングを行う巨大なRNA-タンパク質複合体である。pre-mRNAからのイントロンの除去にはsnRNPの作用が必須であり、真核細胞の核内でのみ起こる転写後修飾の重要な過程である。ただし、とタンパク質の複合体であるU7 snRNPはスプライシングには全く関与せず、ヒストンのpre-mRNAの3'ステムループ構造のプロセシングを担う。 snRNPはとジョーン・A・スタイツによって発見された。トーマス・チェックとシドニー・アルトマンも発見に寄与し、細胞成長においてRNAが触媒として機能することを発見した業績によって1989年にノーベル化学賞を受賞した。 (ja)
  • 核内低分子リボヌクレオタンパク質または核内低分子リボ核タンパク質(かくないていぶんしリボ ヌクレオ/かく タンパクしつ、英: small nuclear ribonucleoprotein、略称: snRNP)はRNA-タンパク質複合体であり、未修飾のpre-mRNAと結合し、他のさまざまなタンパク質とともにスプライソソームを形成する。スプライソソームはpre-mRNAのスプライシングを行う巨大なRNA-タンパク質複合体である。pre-mRNAからのイントロンの除去にはsnRNPの作用が必須であり、真核細胞の核内でのみ起こる転写後修飾の重要な過程である。ただし、とタンパク質の複合体であるU7 snRNPはスプライシングには全く関与せず、ヒストンのpre-mRNAの3'ステムループ構造のプロセシングを担う。 snRNPはとジョーン・A・スタイツによって発見された。トーマス・チェックとシドニー・アルトマンも発見に寄与し、細胞成長においてRNAが触媒として機能することを発見した業績によって1989年にノーベル化学賞を受賞した。 (ja)
rdfs:label
  • 核内低分子リボ核タンパク質 (ja)
  • 核内低分子リボ核タンパク質 (ja)
prov:wasDerivedFrom
foaf:isPrimaryTopicOf
is dbo:wikiPageRedirects of
is dbo:wikiPageWikiLink of
is owl:sameAs of
is foaf:primaryTopic of