方位神(ほういじん)とは、九星術から生じた神々で、その神のいる方位に対して事を起こすと吉凶の作用をもたらすと考えられた。 方位神は、それぞれの神に定められた規則に従って各方位を遊行する。吉神のいる方角を吉方位といい、凶神のいる方角を凶方位という。 平安時代には、自分が行こうとする方角が凶方位である場合に、一旦他の方角へ行ってから目的地へ向かう方違え(かたたがえ)が盛んに行われた。現在では、凶方位を犯すことによる災厄を避けるため多くの寺院・神社で「方位除け(方除け・八方除け)」の祈祷・祈願が行われる。