戦時歌謡(せんじかよう)とは、「軍歌」の枠組みを根底に幅広く捉えた、十五年戦争期に発表された流行歌の総称。使用者により意味が異なる曖昧で統一した客観的な基準に乏しい便宜上の呼称である。 西條八十主宰、大島博光編集の総合文芸誌「蝋人形」(昭和13年12月号)には、読者の投稿作品を詩、童謡、短歌などとともに、「戦時歌謡」のジャンルを設けて分類している。昭和16年の同誌(12巻12号)には「戦時歌謡」として「来たぞ国民徴用令(郡山・谷玲之介)」「従軍畫家に與ふる歌(熊谷・瀧村春介)」が掲載されており、「戦時歌謡」という呼称が広く全国に浸透していることが伺われる。 長田暁二によると、「戦時歌謡」は昭和36年の自身による造語である、という。戦後、明治百年を契機とする復古基調や懐メロブームの中で、テレビ番組やレコードなどで、「軍歌」「戦時歌謡」「軍国歌謡」などの総称で受容された。櫻本富雄によると、1970年代頃に、「愛国歌」「愛国流行歌」「軍歌流行歌」「軍国歌謡」などが、「戦時歌謡」という名称に定着した、という。

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  • 戦時歌謡(せんじかよう)とは、「軍歌」の枠組みを根底に幅広く捉えた、十五年戦争期に発表された流行歌の総称。使用者により意味が異なる曖昧で統一した客観的な基準に乏しい便宜上の呼称である。 西條八十主宰、大島博光編集の総合文芸誌「蝋人形」(昭和13年12月号)には、読者の投稿作品を詩、童謡、短歌などとともに、「戦時歌謡」のジャンルを設けて分類している。昭和16年の同誌(12巻12号)には「戦時歌謡」として「来たぞ国民徴用令(郡山・谷玲之介)」「従軍畫家に與ふる歌(熊谷・瀧村春介)」が掲載されており、「戦時歌謡」という呼称が広く全国に浸透していることが伺われる。 長田暁二によると、「戦時歌謡」は昭和36年の自身による造語である、という。戦後、明治百年を契機とする復古基調や懐メロブームの中で、テレビ番組やレコードなどで、「軍歌」「戦時歌謡」「軍国歌謡」などの総称で受容された。櫻本富雄によると、1970年代頃に、「愛国歌」「愛国流行歌」「軍歌流行歌」「軍国歌謡」などが、「戦時歌謡」という名称に定着した、という。 (ja)
  • 戦時歌謡(せんじかよう)とは、「軍歌」の枠組みを根底に幅広く捉えた、十五年戦争期に発表された流行歌の総称。使用者により意味が異なる曖昧で統一した客観的な基準に乏しい便宜上の呼称である。 西條八十主宰、大島博光編集の総合文芸誌「蝋人形」(昭和13年12月号)には、読者の投稿作品を詩、童謡、短歌などとともに、「戦時歌謡」のジャンルを設けて分類している。昭和16年の同誌(12巻12号)には「戦時歌謡」として「来たぞ国民徴用令(郡山・谷玲之介)」「従軍畫家に與ふる歌(熊谷・瀧村春介)」が掲載されており、「戦時歌謡」という呼称が広く全国に浸透していることが伺われる。 長田暁二によると、「戦時歌謡」は昭和36年の自身による造語である、という。戦後、明治百年を契機とする復古基調や懐メロブームの中で、テレビ番組やレコードなどで、「軍歌」「戦時歌謡」「軍国歌謡」などの総称で受容された。櫻本富雄によると、1970年代頃に、「愛国歌」「愛国流行歌」「軍歌流行歌」「軍国歌謡」などが、「戦時歌謡」という名称に定着した、という。 (ja)
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  • 戦時歌謡(せんじかよう)とは、「軍歌」の枠組みを根底に幅広く捉えた、十五年戦争期に発表された流行歌の総称。使用者により意味が異なる曖昧で統一した客観的な基準に乏しい便宜上の呼称である。 西條八十主宰、大島博光編集の総合文芸誌「蝋人形」(昭和13年12月号)には、読者の投稿作品を詩、童謡、短歌などとともに、「戦時歌謡」のジャンルを設けて分類している。昭和16年の同誌(12巻12号)には「戦時歌謡」として「来たぞ国民徴用令(郡山・谷玲之介)」「従軍畫家に與ふる歌(熊谷・瀧村春介)」が掲載されており、「戦時歌謡」という呼称が広く全国に浸透していることが伺われる。 長田暁二によると、「戦時歌謡」は昭和36年の自身による造語である、という。戦後、明治百年を契機とする復古基調や懐メロブームの中で、テレビ番組やレコードなどで、「軍歌」「戦時歌謡」「軍国歌謡」などの総称で受容された。櫻本富雄によると、1970年代頃に、「愛国歌」「愛国流行歌」「軍歌流行歌」「軍国歌謡」などが、「戦時歌謡」という名称に定着した、という。 (ja)
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  • 戦時歌謡 (ja)
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