忽(こつ)は、10-5(10万分の1)であることを示す漢字文化圏における数の単位である。糸の1/10、微の10倍に当たる。国際単位系では0.01ミリまたは10マイクロに相当する。 「忽」は『孫子算経』に長さの最小単位として見える古い単位であるが、現実に使われることはきわめて少ない。『孫子算経』はカイコの繭糸(の太さ)とするが、仮に1寸を2.5cmとすると1忽は250nmとなり、この値は現実の繭糸よりもはるかに細い。 なお、忽という字には、「にわかに」「突然」「おろそかに」「なおざりに」などの意味があり、訓読みに「忽(たちま)ち」「忽(ゆるが)せ」がある。 『暦象考成』などの西洋の時法や1周360度の概念の伝来以降の中国・日本の古文献では、時間・角度の「秒」の60分の1に相当する単位(英語のthirdに相当)に「微」、その60分の1に相当する単位(英語のfourthに相当)に「繊」、その更に60分の1に相当する単位(英語のfifthに相当)に「忽」を割り当てたこともあった。ちなみにその更に60分の1に相当する単位(英語のsixthに相当)には「芒」が割り当てられていた。

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  • 忽(こつ)は、10-5(10万分の1)であることを示す漢字文化圏における数の単位である。糸の1/10、微の10倍に当たる。国際単位系では0.01ミリまたは10マイクロに相当する。 「忽」は『孫子算経』に長さの最小単位として見える古い単位であるが、現実に使われることはきわめて少ない。『孫子算経』はカイコの繭糸(の太さ)とするが、仮に1寸を2.5cmとすると1忽は250nmとなり、この値は現実の繭糸よりもはるかに細い。 なお、忽という字には、「にわかに」「突然」「おろそかに」「なおざりに」などの意味があり、訓読みに「忽(たちま)ち」「忽(ゆるが)せ」がある。 『暦象考成』などの西洋の時法や1周360度の概念の伝来以降の中国・日本の古文献では、時間・角度の「秒」の60分の1に相当する単位(英語のthirdに相当)に「微」、その60分の1に相当する単位(英語のfourthに相当)に「繊」、その更に60分の1に相当する単位(英語のfifthに相当)に「忽」を割り当てたこともあった。ちなみにその更に60分の1に相当する単位(英語のsixthに相当)には「芒」が割り当てられていた。 (ja)
  • 忽(こつ)は、10-5(10万分の1)であることを示す漢字文化圏における数の単位である。糸の1/10、微の10倍に当たる。国際単位系では0.01ミリまたは10マイクロに相当する。 「忽」は『孫子算経』に長さの最小単位として見える古い単位であるが、現実に使われることはきわめて少ない。『孫子算経』はカイコの繭糸(の太さ)とするが、仮に1寸を2.5cmとすると1忽は250nmとなり、この値は現実の繭糸よりもはるかに細い。 なお、忽という字には、「にわかに」「突然」「おろそかに」「なおざりに」などの意味があり、訓読みに「忽(たちま)ち」「忽(ゆるが)せ」がある。 『暦象考成』などの西洋の時法や1周360度の概念の伝来以降の中国・日本の古文献では、時間・角度の「秒」の60分の1に相当する単位(英語のthirdに相当)に「微」、その60分の1に相当する単位(英語のfourthに相当)に「繊」、その更に60分の1に相当する単位(英語のfifthに相当)に「忽」を割り当てたこともあった。ちなみにその更に60分の1に相当する単位(英語のsixthに相当)には「芒」が割り当てられていた。 (ja)
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  • 忽(こつ)は、10-5(10万分の1)であることを示す漢字文化圏における数の単位である。糸の1/10、微の10倍に当たる。国際単位系では0.01ミリまたは10マイクロに相当する。 「忽」は『孫子算経』に長さの最小単位として見える古い単位であるが、現実に使われることはきわめて少ない。『孫子算経』はカイコの繭糸(の太さ)とするが、仮に1寸を2.5cmとすると1忽は250nmとなり、この値は現実の繭糸よりもはるかに細い。 なお、忽という字には、「にわかに」「突然」「おろそかに」「なおざりに」などの意味があり、訓読みに「忽(たちま)ち」「忽(ゆるが)せ」がある。 『暦象考成』などの西洋の時法や1周360度の概念の伝来以降の中国・日本の古文献では、時間・角度の「秒」の60分の1に相当する単位(英語のthirdに相当)に「微」、その60分の1に相当する単位(英語のfourthに相当)に「繊」、その更に60分の1に相当する単位(英語のfifthに相当)に「忽」を割り当てたこともあった。ちなみにその更に60分の1に相当する単位(英語のsixthに相当)には「芒」が割り当てられていた。 (ja)
  • 忽(こつ)は、10-5(10万分の1)であることを示す漢字文化圏における数の単位である。糸の1/10、微の10倍に当たる。国際単位系では0.01ミリまたは10マイクロに相当する。 「忽」は『孫子算経』に長さの最小単位として見える古い単位であるが、現実に使われることはきわめて少ない。『孫子算経』はカイコの繭糸(の太さ)とするが、仮に1寸を2.5cmとすると1忽は250nmとなり、この値は現実の繭糸よりもはるかに細い。 なお、忽という字には、「にわかに」「突然」「おろそかに」「なおざりに」などの意味があり、訓読みに「忽(たちま)ち」「忽(ゆるが)せ」がある。 『暦象考成』などの西洋の時法や1周360度の概念の伝来以降の中国・日本の古文献では、時間・角度の「秒」の60分の1に相当する単位(英語のthirdに相当)に「微」、その60分の1に相当する単位(英語のfourthに相当)に「繊」、その更に60分の1に相当する単位(英語のfifthに相当)に「忽」を割り当てたこともあった。ちなみにその更に60分の1に相当する単位(英語のsixthに相当)には「芒」が割り当てられていた。 (ja)
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