微生物資材(びせいぶつしざい、Microbial inoculants)あるいは土壌接種剤(どじょうせっしゅざい、soil inoculants)とは、植物の生育や健康の向上を目的に土壌に接種される微生物、並びにそれを配合または含有する資材である。主に農業分野で利用される。微生物資材に用いられる微生物の多くは植物内生細菌であり、目的の植物と相利共生の関係となる。 微生物資材の微生物は植物ホルモンを産生して植物の生育を刺激し、栄養素の吸収量と成長の程度を増大させる(Bashan & Holguin, 1997; Sullivan, 2001)。また、微生物資材は有機資材に配合されると、その有機資材の栄養供給能力を高める。この有機資材は生物肥料として扱われる。微生物資材は、病原菌に対する植物の全身獲得抵抗性を誘導する。これまでのところ、微生物資材により刺激されることが明らかとなっている全身獲得抵抗性の対象植物病にはうどんこ病(Blumeria graminis f. sp. hordei, Heitefuss, 2001)、立枯れ病(Gaeumannomyces graminis var. tritici, Khaosaad et al., 2007)、斑点病(Pseudomonas syringae, Ramos Solano et al., 2008)、根腐れ(Fusarium culmorum, Waller et al. 2005)がある。

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  • 微生物資材(びせいぶつしざい、Microbial inoculants)あるいは土壌接種剤(どじょうせっしゅざい、soil inoculants)とは、植物の生育や健康の向上を目的に土壌に接種される微生物、並びにそれを配合または含有する資材である。主に農業分野で利用される。微生物資材に用いられる微生物の多くは植物内生細菌であり、目的の植物と相利共生の関係となる。 微生物資材の微生物は植物ホルモンを産生して植物の生育を刺激し、栄養素の吸収量と成長の程度を増大させる(Bashan & Holguin, 1997; Sullivan, 2001)。また、微生物資材は有機資材に配合されると、その有機資材の栄養供給能力を高める。この有機資材は生物肥料として扱われる。微生物資材は、病原菌に対する植物の全身獲得抵抗性を誘導する。これまでのところ、微生物資材により刺激されることが明らかとなっている全身獲得抵抗性の対象植物病にはうどんこ病(Blumeria graminis f. sp. hordei, Heitefuss, 2001)、立枯れ病(Gaeumannomyces graminis var. tritici, Khaosaad et al., 2007)、斑点病(Pseudomonas syringae, Ramos Solano et al., 2008)、根腐れ(Fusarium culmorum, Waller et al. 2005)がある。 (ja)
  • 微生物資材(びせいぶつしざい、Microbial inoculants)あるいは土壌接種剤(どじょうせっしゅざい、soil inoculants)とは、植物の生育や健康の向上を目的に土壌に接種される微生物、並びにそれを配合または含有する資材である。主に農業分野で利用される。微生物資材に用いられる微生物の多くは植物内生細菌であり、目的の植物と相利共生の関係となる。 微生物資材の微生物は植物ホルモンを産生して植物の生育を刺激し、栄養素の吸収量と成長の程度を増大させる(Bashan & Holguin, 1997; Sullivan, 2001)。また、微生物資材は有機資材に配合されると、その有機資材の栄養供給能力を高める。この有機資材は生物肥料として扱われる。微生物資材は、病原菌に対する植物の全身獲得抵抗性を誘導する。これまでのところ、微生物資材により刺激されることが明らかとなっている全身獲得抵抗性の対象植物病にはうどんこ病(Blumeria graminis f. sp. hordei, Heitefuss, 2001)、立枯れ病(Gaeumannomyces graminis var. tritici, Khaosaad et al., 2007)、斑点病(Pseudomonas syringae, Ramos Solano et al., 2008)、根腐れ(Fusarium culmorum, Waller et al. 2005)がある。 (ja)
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  • 微生物資材(びせいぶつしざい、Microbial inoculants)あるいは土壌接種剤(どじょうせっしゅざい、soil inoculants)とは、植物の生育や健康の向上を目的に土壌に接種される微生物、並びにそれを配合または含有する資材である。主に農業分野で利用される。微生物資材に用いられる微生物の多くは植物内生細菌であり、目的の植物と相利共生の関係となる。 微生物資材の微生物は植物ホルモンを産生して植物の生育を刺激し、栄養素の吸収量と成長の程度を増大させる(Bashan & Holguin, 1997; Sullivan, 2001)。また、微生物資材は有機資材に配合されると、その有機資材の栄養供給能力を高める。この有機資材は生物肥料として扱われる。微生物資材は、病原菌に対する植物の全身獲得抵抗性を誘導する。これまでのところ、微生物資材により刺激されることが明らかとなっている全身獲得抵抗性の対象植物病にはうどんこ病(Blumeria graminis f. sp. hordei, Heitefuss, 2001)、立枯れ病(Gaeumannomyces graminis var. tritici, Khaosaad et al., 2007)、斑点病(Pseudomonas syringae, Ramos Solano et al., 2008)、根腐れ(Fusarium culmorum, Waller et al. 2005)がある。 (ja)
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  • 微生物資材 (ja)
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