善堂(ぜんどう)とは、明代末期に河南省で誕生した慈善のための結社。豪紳の親睦会が元となり、清代に中国全土に普及した。組織を善会、その運営する実体を善堂と呼び分けることもある。 中国における善堂組織は中華人民共和国の成立とともに衰退したが、潮州系移民の多いタイやシンガポールでは20世紀中頃から多くの組織が生まれ発展した。特に政府や自治体による救急組織が2008年まで存在しなかったタイでは、21世紀の現在でも民間救急の担い手として存在を示している。