『南京の基督』(ナンキンのキリスト)(英題:The Christ Of Nanking)は、芥川龍之介の短編小説。中国の南京を舞台にしたキリスト教信者の少女娼婦の物語。梅毒に侵され、客をとるのを止めていた少女・金花の前に現れたキリスト似の外国人との一夜の出来事と、その後の金花と日本人旅行家との対話が描かれている。 なお、この作品には〈本篇を草するに当り、谷崎潤一郎氏作「秦淮(しんわい)の一夜」に負ふ所尠(すくな)からず。附記して感謝の意を表す。〉との謝辞が付されて、谷崎の小説に依拠したことが示されているが、正確な作品名は『』である。 1920年(大正9年)、雑誌『中央公論』7月号に掲載され、翌年1921年(大正10年)3月14日に新潮社より刊行の『夜来の花』に収録された。1995年(平成7年)に香港・日本の合作で同名の映画が製作された。この作品で第8回東京国際映画祭最優秀女優賞を受賞。