三官能性抗体(Trifunctional antibody)は、典型的にはと2つの異なる腫瘍抗原に対する結合部位を持つモノクローナル抗体で、二重特異性モノクローナル抗体の一種である。またFc部分は、従来の単一特異性抗体と同様に、抗原提示細胞のFc受容体に結合する事が出来る。このタイプの薬剤は、CD3を介してT細胞、単球/マクロファージ、ナチュラルキラー細胞、樹状細胞などのFc受容体を発現する細胞を腫瘍細胞に結びつけ、腫瘍細胞を破壊するという効果がある。 同等の用量であれば、従来の抗体よりも1,000倍以上も強力に腫瘍細胞を除去する事が出来る。これらの薬剤は、(i)従来の抗体でも説明されている抗体依存性細胞媒介性細胞毒性、さらに重要なことには、(ii)CD8 T細胞を中心としたポリクローナル細胞傷害性T細胞反応によって、腫瘍細胞の除去を誘発する。また、これらの三官能性抗体は、等で治療を受けたがん患者において、個々の抗腫瘍免疫反応を惹起する。即ち、自己抗体や腫瘍に向けられたCD4+およびCD8+ T細胞が検出されたのである。さらに、カツマキソマブの投与により、悪性腹水に含まれる癌幹細胞と思われる細胞が除去された。 カツマキソマブは、米国で2009年に、最初の三官能性抗体として臨床使用が承認された(がん患者の悪性腹水の治療)。

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  • 三官能性抗体(Trifunctional antibody)は、典型的にはと2つの異なる腫瘍抗原に対する結合部位を持つモノクローナル抗体で、二重特異性モノクローナル抗体の一種である。またFc部分は、従来の単一特異性抗体と同様に、抗原提示細胞のFc受容体に結合する事が出来る。このタイプの薬剤は、CD3を介してT細胞、単球/マクロファージ、ナチュラルキラー細胞、樹状細胞などのFc受容体を発現する細胞を腫瘍細胞に結びつけ、腫瘍細胞を破壊するという効果がある。 同等の用量であれば、従来の抗体よりも1,000倍以上も強力に腫瘍細胞を除去する事が出来る。これらの薬剤は、(i)従来の抗体でも説明されている抗体依存性細胞媒介性細胞毒性、さらに重要なことには、(ii)CD8 T細胞を中心としたポリクローナル細胞傷害性T細胞反応によって、腫瘍細胞の除去を誘発する。また、これらの三官能性抗体は、等で治療を受けたがん患者において、個々の抗腫瘍免疫反応を惹起する。即ち、自己抗体や腫瘍に向けられたCD4+およびCD8+ T細胞が検出されたのである。さらに、カツマキソマブの投与により、悪性腹水に含まれる癌幹細胞と思われる細胞が除去された。 カツマキソマブは、米国で2009年に、最初の三官能性抗体として臨床使用が承認された(がん患者の悪性腹水の治療)。 カツマキソマブ( / CD3)の他にも、(HER2/neu / CD3)、FBTA05( / CD3)、TRBS07( / CD3)など、様々なタイプのがんに対する薬剤が開発されている。 (ja)
  • 三官能性抗体(Trifunctional antibody)は、典型的にはと2つの異なる腫瘍抗原に対する結合部位を持つモノクローナル抗体で、二重特異性モノクローナル抗体の一種である。またFc部分は、従来の単一特異性抗体と同様に、抗原提示細胞のFc受容体に結合する事が出来る。このタイプの薬剤は、CD3を介してT細胞、単球/マクロファージ、ナチュラルキラー細胞、樹状細胞などのFc受容体を発現する細胞を腫瘍細胞に結びつけ、腫瘍細胞を破壊するという効果がある。 同等の用量であれば、従来の抗体よりも1,000倍以上も強力に腫瘍細胞を除去する事が出来る。これらの薬剤は、(i)従来の抗体でも説明されている抗体依存性細胞媒介性細胞毒性、さらに重要なことには、(ii)CD8 T細胞を中心としたポリクローナル細胞傷害性T細胞反応によって、腫瘍細胞の除去を誘発する。また、これらの三官能性抗体は、等で治療を受けたがん患者において、個々の抗腫瘍免疫反応を惹起する。即ち、自己抗体や腫瘍に向けられたCD4+およびCD8+ T細胞が検出されたのである。さらに、カツマキソマブの投与により、悪性腹水に含まれる癌幹細胞と思われる細胞が除去された。 カツマキソマブは、米国で2009年に、最初の三官能性抗体として臨床使用が承認された(がん患者の悪性腹水の治療)。 カツマキソマブ( / CD3)の他にも、(HER2/neu / CD3)、FBTA05( / CD3)、TRBS07( / CD3)など、様々なタイプのがんに対する薬剤が開発されている。 (ja)
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  • 三官能性抗体(Trifunctional antibody)は、典型的にはと2つの異なる腫瘍抗原に対する結合部位を持つモノクローナル抗体で、二重特異性モノクローナル抗体の一種である。またFc部分は、従来の単一特異性抗体と同様に、抗原提示細胞のFc受容体に結合する事が出来る。このタイプの薬剤は、CD3を介してT細胞、単球/マクロファージ、ナチュラルキラー細胞、樹状細胞などのFc受容体を発現する細胞を腫瘍細胞に結びつけ、腫瘍細胞を破壊するという効果がある。 同等の用量であれば、従来の抗体よりも1,000倍以上も強力に腫瘍細胞を除去する事が出来る。これらの薬剤は、(i)従来の抗体でも説明されている抗体依存性細胞媒介性細胞毒性、さらに重要なことには、(ii)CD8 T細胞を中心としたポリクローナル細胞傷害性T細胞反応によって、腫瘍細胞の除去を誘発する。また、これらの三官能性抗体は、等で治療を受けたがん患者において、個々の抗腫瘍免疫反応を惹起する。即ち、自己抗体や腫瘍に向けられたCD4+およびCD8+ T細胞が検出されたのである。さらに、カツマキソマブの投与により、悪性腹水に含まれる癌幹細胞と思われる細胞が除去された。 カツマキソマブは、米国で2009年に、最初の三官能性抗体として臨床使用が承認された(がん患者の悪性腹水の治療)。 (ja)
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  • 三官能性抗体 (ja)
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