ワディ・アル・ヒタンまたはワディ・アル=ヒタン(アラビア語: وادي الحيتان (wādī al-ḥītān)、英語: Wadi Al-Hitan)は、エジプトのファイユーム県にある新生代古第三紀の堆積層。英語で "Whales Valley"、日本語で「クジラの谷(クジラのたに)」「クジラ渓谷(クジラけいこく)」などと意訳され別称される当地は、その名のとおり、進化過程の早期にあたるクジラ類(バシロサウルス科)の化石が多数発掘され、古生物学や地質学ににおいて知られる。岩石と砂に覆われた地形から「砂漠」を付けて呼ばれることもある。 2005年7月に行われた第29回世界遺産委員会(開催地:南アフリカ共和国ダーバン)にて、ユネスコ世界遺産リストに自然遺産として登録された。