モノラル(英: monaural)とは、ステレオと対比されている概念であり、ひとつの再生装置だけ、あるいはひとつの録音装置だけを用いて行う放送や録音などのこと。一(いち)チャンネルのオーディオ。まれに「モノーラル」と表記することも。「モノフォニック」 英: monophonicとも。 モノラル方式ではいわゆる「立体音」が再生されない。 1960年代にチャンネル数が2つのステレオ方式の音響が(音楽鑑賞用に)実用化される前は、人々は音楽を聴くときも、1つのスピーカーで聴いていた。 ステレオ方式のレコードが世の中に登場すると、以前の、旧式になったモノラル方式のレコードを「モノラル」と呼ぶことも行われた。 現在でも音楽鑑賞以外の場面ではしばしばモノラル方式が使われている。たとえば、電話の通話では音声はモノラル方式で伝わっている。ステレオ方式では伝えていない。たとえスマートフォンを使っていても、電話通話の場合は聞こえるのはモノラル方式の音である。 学校の「校内放送」もたいていはモノラル方式であるし、各市町村の防災行政無線もモノラル方式である。 災害時に持ち出すためにリュックなどに入れておく携帯型ラジオの多くも、スピーカーがひとつしか無く、モノラル方式である。 * モノラル方式の蝋管式蓄音機 * モノラルの蓄音機 * 1950年代のモノラル方式のラジオ。大きいが、スピーカーがひとつしか無い。 * * * *