プロピルチオウラシル(Propylthiouracil:略記PTU、別名:6-n-propylthiouracil:略記PROP)は、チオウラシル誘導体の一つで、甲状腺で産生される甲状腺ホルモンの量を減少させる事により甲状腺機能亢進症(バセドウ病を含む)の治療に用いられる。プロピルチオウラシルの重大な副作用として、無顆粒球症や再生不良性貧血がある。 2009年6月、アメリカ食品医薬品局(FDA)はプロピルチオウラシル投与後の肝不全と死亡例を含む肝障害について警告を発表した。その結果、プロピルチオウラシルは成人および小児の抗甲状腺治療の第一選択薬として推奨されなくなった。 WHO必須医薬品モデル・リストに収載されている。世界保健機関 (WHO) の下部組織によるIARC発がん性リスク一覧のグループ2に属する。ヒトに対する発癌性の限られた証拠、動物実験での十分な証拠がある。