本項ではバスク語文学について説明する。 バスク語の首尾一貫した句や文章の最初の例は、950年頃のにまで遡るが、中世の氏族間抗争、カルリスタ戦争、スペイン内戦などの不安定で戦乱の起きた時代の大規模な損害によって、16世紀より前の文献は稀少になっている。 バスク語の文学活動の最も初期の現存する痕跡は16世紀に遡るが、重要な生産活動が始まったのは17世紀になってからのようである。スペインのフランコ主義時代の終わりから、標準語が形成され、教育制度にバスク語が大規模に導入されたことで、文学活動が活発化した。バスク語で書かれた文学の多くは、今でも母語話者を対象としたものが多いが、ベルナルド・アチャガのように他言語に翻訳され、世界的な評価を得ているバスク語の作家の作品もある。