『ジャン・クリストフ』(Jean Christophe)は、ロマン・ロランによる長編小説。全10巻からなり、1904年から1912年にかけて、シャルル・ペギーが創刊した雑誌『半月手帖』に発表された。ロランはこの作品によってノーベル文学賞を授与されている。 ベートーヴェンやミケランジェロなどの伝記を書いていた著者が、「あらゆる国の悩み、闘い、それに打ち勝つ自由な魂たち」に捧げて執筆した大河小説の先駆けをなすもので、ドイツ・ライン川中流の小都会に生まれた音楽家クリストフを主人公に、3代にわたる100人を超える人物が登場し、当時の西欧社会を描き出そうとした作品。主人公ジャン・クリストフはベートーヴェンをモデルにしていると言われている。