コマンドリー (フランス語:Commanderie)は、キリスト教騎士修道会が所有した地所のこと。 コマンドリーは12世紀に生まれ、騎士修道会の存続とともに長く存在した。騎士団の司令官の責任のもとで、修道士たち、騎士たち、そして彼らに関係する者たちが暮らし、訓練するコミュニティの場だった。コマンドリーは、メゾン(maison、ドムスdomusとも)と呼ばれる農場が複数建てられた、土地面積の心臓部にあたった。主として農村部や収入のあがる土地にコマンドリーはあったが、騎士団が商業の専売権や特権を得たり、巡礼者の輸送を担当すれば、コマンドリーは都市、さらには港にもつくられることになった。彼らが戦いのため聖地にいる間、コマンドリーは要塞、または城壁に取り囲まれた農村であった。アラン・ドゥミュルジェ(fr)の分析によれば、土地からあがる収入で、聖地での戦いの費用を捻出することができた。