インターロイキン-17(英: interleukin-17、略称: IL-17)は、炎症促進性の型サイトカインのファミリーである。これらはTh17細胞と呼ばれるヘルパーT細胞集団によって、IL-23刺激に応答して産生される。Th17細胞は1993年にRouvierらによって同定され、齧歯類のT細胞ハイブリドーマからの転写産物が単離された。IL17A遺伝子によってコードされるIL17Aタンパク質はIL-17ファミリーの創設メンバーである。IL17AはTリンパ好性Herpesvirus saimiriのゲノムにコードされるIL-17様タンパク質と高い相同性を示す。齧歯類のIL17AはCTLA8と呼ばれることもある。 生物学的活性のあるIL-17はI型細胞表面受容体と相互作用する。IL-17Rには少なくとも3つのバリアントが存在し、、と呼ばれる。IL-17は受容体へ結合した後、いくつかのシグナル伝達カスケードを活性化し、ケモカインの誘導を引き起こす。これらのケモカインは化学誘引物質として作用し、単球や好中球などの免疫細胞を炎症部位へリクルートする。一般的に、上述したシグナル伝達は病原体が体内に侵入した後に行われる。炎症促進に際して、IL-17は腫瘍壊死因子やIL-1と協働する。さらにIL-17シグナル伝達の活性化は、乾癬などさまざまな自己免疫疾患の病因としてもよく観察されている。

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  • インターロイキン-17(英: interleukin-17、略称: IL-17)は、炎症促進性の型サイトカインのファミリーである。これらはTh17細胞と呼ばれるヘルパーT細胞集団によって、IL-23刺激に応答して産生される。Th17細胞は1993年にRouvierらによって同定され、齧歯類のT細胞ハイブリドーマからの転写産物が単離された。IL17A遺伝子によってコードされるIL17Aタンパク質はIL-17ファミリーの創設メンバーである。IL17AはTリンパ好性Herpesvirus saimiriのゲノムにコードされるIL-17様タンパク質と高い相同性を示す。齧歯類のIL17AはCTLA8と呼ばれることもある。 生物学的活性のあるIL-17はI型細胞表面受容体と相互作用する。IL-17Rには少なくとも3つのバリアントが存在し、、と呼ばれる。IL-17は受容体へ結合した後、いくつかのシグナル伝達カスケードを活性化し、ケモカインの誘導を引き起こす。これらのケモカインは化学誘引物質として作用し、単球や好中球などの免疫細胞を炎症部位へリクルートする。一般的に、上述したシグナル伝達は病原体が体内に侵入した後に行われる。炎症促進に際して、IL-17は腫瘍壊死因子やIL-1と協働する。さらにIL-17シグナル伝達の活性化は、乾癬などさまざまな自己免疫疾患の病因としてもよく観察されている。 (ja)
  • インターロイキン-17(英: interleukin-17、略称: IL-17)は、炎症促進性の型サイトカインのファミリーである。これらはTh17細胞と呼ばれるヘルパーT細胞集団によって、IL-23刺激に応答して産生される。Th17細胞は1993年にRouvierらによって同定され、齧歯類のT細胞ハイブリドーマからの転写産物が単離された。IL17A遺伝子によってコードされるIL17Aタンパク質はIL-17ファミリーの創設メンバーである。IL17AはTリンパ好性Herpesvirus saimiriのゲノムにコードされるIL-17様タンパク質と高い相同性を示す。齧歯類のIL17AはCTLA8と呼ばれることもある。 生物学的活性のあるIL-17はI型細胞表面受容体と相互作用する。IL-17Rには少なくとも3つのバリアントが存在し、、と呼ばれる。IL-17は受容体へ結合した後、いくつかのシグナル伝達カスケードを活性化し、ケモカインの誘導を引き起こす。これらのケモカインは化学誘引物質として作用し、単球や好中球などの免疫細胞を炎症部位へリクルートする。一般的に、上述したシグナル伝達は病原体が体内に侵入した後に行われる。炎症促進に際して、IL-17は腫瘍壊死因子やIL-1と協働する。さらにIL-17シグナル伝達の活性化は、乾癬などさまざまな自己免疫疾患の病因としてもよく観察されている。 (ja)
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  • インターロイキン-17(英: interleukin-17、略称: IL-17)は、炎症促進性の型サイトカインのファミリーである。これらはTh17細胞と呼ばれるヘルパーT細胞集団によって、IL-23刺激に応答して産生される。Th17細胞は1993年にRouvierらによって同定され、齧歯類のT細胞ハイブリドーマからの転写産物が単離された。IL17A遺伝子によってコードされるIL17Aタンパク質はIL-17ファミリーの創設メンバーである。IL17AはTリンパ好性Herpesvirus saimiriのゲノムにコードされるIL-17様タンパク質と高い相同性を示す。齧歯類のIL17AはCTLA8と呼ばれることもある。 生物学的活性のあるIL-17はI型細胞表面受容体と相互作用する。IL-17Rには少なくとも3つのバリアントが存在し、、と呼ばれる。IL-17は受容体へ結合した後、いくつかのシグナル伝達カスケードを活性化し、ケモカインの誘導を引き起こす。これらのケモカインは化学誘引物質として作用し、単球や好中球などの免疫細胞を炎症部位へリクルートする。一般的に、上述したシグナル伝達は病原体が体内に侵入した後に行われる。炎症促進に際して、IL-17は腫瘍壊死因子やIL-1と協働する。さらにIL-17シグナル伝達の活性化は、乾癬などさまざまな自己免疫疾患の病因としてもよく観察されている。 (ja)
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