アペイロン(古典ギリシア語: ἄπειρον, apeiron)は、接頭辞 ἀ- (a-)「〜がない」と πεῖραρ (peirar)「紐、縄;(複数形で)終端、限界」とからなるギリシア語で、「限定されないもの」の意。アナクシマンドロスはアペイロンを諸物のアルケーであるとした。 アペイロンは、アナクシマンドロスが紀元前6世紀に提唱した宇宙論の中心的な概念である。アナクシマンドロスの著作はほとんど失われている。わずかに残った断片によれば、万物の根源(アルケー)は無際限無限定な量(すなわちアペイロン)であると彼は考えていた。アペイロンは成熟することも衰退することもなく、新鮮な物質を永遠に生み出し続けており、われわれが知覚対象とするすべてのものは、これらの物質に由来しているとされる。アペイロンについて詳細に述べた文章はないが、一般には(例えばアリストテレスやアウグスティヌスによって)ある種原初のカオスのようなものとして理解されてきた。熱冷や乾湿といった両極の性質を併せ持ち、事物の運動を統御して、世界に現れる多数の形態や差異のすべてを生じさせるとされる。

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  • アペイロン(古典ギリシア語: ἄπειρον, apeiron)は、接頭辞 ἀ- (a-)「〜がない」と πεῖραρ (peirar)「紐、縄;(複数形で)終端、限界」とからなるギリシア語で、「限定されないもの」の意。アナクシマンドロスはアペイロンを諸物のアルケーであるとした。 アペイロンは、アナクシマンドロスが紀元前6世紀に提唱した宇宙論の中心的な概念である。アナクシマンドロスの著作はほとんど失われている。わずかに残った断片によれば、万物の根源(アルケー)は無際限無限定な量(すなわちアペイロン)であると彼は考えていた。アペイロンは成熟することも衰退することもなく、新鮮な物質を永遠に生み出し続けており、われわれが知覚対象とするすべてのものは、これらの物質に由来しているとされる。アペイロンについて詳細に述べた文章はないが、一般には(例えばアリストテレスやアウグスティヌスによって)ある種原初のカオスのようなものとして理解されてきた。熱冷や乾湿といった両極の性質を併せ持ち、事物の運動を統御して、世界に現れる多数の形態や差異のすべてを生じさせるとされる。 (ja)
  • アペイロン(古典ギリシア語: ἄπειρον, apeiron)は、接頭辞 ἀ- (a-)「〜がない」と πεῖραρ (peirar)「紐、縄;(複数形で)終端、限界」とからなるギリシア語で、「限定されないもの」の意。アナクシマンドロスはアペイロンを諸物のアルケーであるとした。 アペイロンは、アナクシマンドロスが紀元前6世紀に提唱した宇宙論の中心的な概念である。アナクシマンドロスの著作はほとんど失われている。わずかに残った断片によれば、万物の根源(アルケー)は無際限無限定な量(すなわちアペイロン)であると彼は考えていた。アペイロンは成熟することも衰退することもなく、新鮮な物質を永遠に生み出し続けており、われわれが知覚対象とするすべてのものは、これらの物質に由来しているとされる。アペイロンについて詳細に述べた文章はないが、一般には(例えばアリストテレスやアウグスティヌスによって)ある種原初のカオスのようなものとして理解されてきた。熱冷や乾湿といった両極の性質を併せ持ち、事物の運動を統御して、世界に現れる多数の形態や差異のすべてを生じさせるとされる。 (ja)
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  • アペイロン(古典ギリシア語: ἄπειρον, apeiron)は、接頭辞 ἀ- (a-)「〜がない」と πεῖραρ (peirar)「紐、縄;(複数形で)終端、限界」とからなるギリシア語で、「限定されないもの」の意。アナクシマンドロスはアペイロンを諸物のアルケーであるとした。 アペイロンは、アナクシマンドロスが紀元前6世紀に提唱した宇宙論の中心的な概念である。アナクシマンドロスの著作はほとんど失われている。わずかに残った断片によれば、万物の根源(アルケー)は無際限無限定な量(すなわちアペイロン)であると彼は考えていた。アペイロンは成熟することも衰退することもなく、新鮮な物質を永遠に生み出し続けており、われわれが知覚対象とするすべてのものは、これらの物質に由来しているとされる。アペイロンについて詳細に述べた文章はないが、一般には(例えばアリストテレスやアウグスティヌスによって)ある種原初のカオスのようなものとして理解されてきた。熱冷や乾湿といった両極の性質を併せ持ち、事物の運動を統御して、世界に現れる多数の形態や差異のすべてを生じさせるとされる。 (ja)
  • アペイロン(古典ギリシア語: ἄπειρον, apeiron)は、接頭辞 ἀ- (a-)「〜がない」と πεῖραρ (peirar)「紐、縄;(複数形で)終端、限界」とからなるギリシア語で、「限定されないもの」の意。アナクシマンドロスはアペイロンを諸物のアルケーであるとした。 アペイロンは、アナクシマンドロスが紀元前6世紀に提唱した宇宙論の中心的な概念である。アナクシマンドロスの著作はほとんど失われている。わずかに残った断片によれば、万物の根源(アルケー)は無際限無限定な量(すなわちアペイロン)であると彼は考えていた。アペイロンは成熟することも衰退することもなく、新鮮な物質を永遠に生み出し続けており、われわれが知覚対象とするすべてのものは、これらの物質に由来しているとされる。アペイロンについて詳細に述べた文章はないが、一般には(例えばアリストテレスやアウグスティヌスによって)ある種原初のカオスのようなものとして理解されてきた。熱冷や乾湿といった両極の性質を併せ持ち、事物の運動を統御して、世界に現れる多数の形態や差異のすべてを生じさせるとされる。 (ja)
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  • アペイロン (ja)
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