1992年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)のポストシーズンは10月6日に開幕した。ナショナルリーグの第24回リーグチャンピオンシップシリーズ(24th National League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、同日から14日にかけて計7試合が開催された。その結果、アトランタ・ブレーブス(西地区)がピッツバーグ・パイレーツ(東地区)を4勝3敗で下し、2年連続14回目のリーグ優勝および6回目のワールドシリーズ進出を果たした。 ブレーブスの外野手ディオン・サンダースは、野球のMLBだけでなくアメリカンフットボールのNFLでもプレイする2競技兼業選手であり、当時はNFLではアトランタ・ファルコンズに在籍していた。10月10日の今シリーズ第4戦出場翌日、サンダースはフロリダ州マイアミガーデンズでの午後1時1分からのファルコンズの試合と、ペンシルベニア州ピッツバーグでの午後8時44分からの今シリーズ第5戦の両方に出場するため、約1,180マイル(1,900km前後)離れた両都市間を未明からチャーター便で往復した。ただ結局、第5戦のほうで出場機会がなかったため、北米4大プロスポーツリーグのうちのふたつで同じ日に両方の試合に出場、という史上初の記録を達成することはできなかった。