鳥獣尊(ちょうじゅうそん)、あるいは鳥獣形尊(ちょうじゅうけいそん)とは、中国古代文物の一類別で、形状が鳥獣に似た盛酒器の通称である。最も早く“鳥獣尊”を定義したのは、1941年、容庚が著した『商周彝器通考』(しょうしゅう いき つうこう)であり、この本は“鳥獣尊”の単一の分類を立てて、「鳥獣形における尊彝(そんい)を総称して尊(そん)とし」た。けれども、“鳥獣尊”と最初に名前を定めたのは青銅器を区分するためだったが、形式の類似した陶器も“鳥獣尊”と呼ばれた。