核内倍加(かくないばいか、英: endoreduplication, endoreplication, endocycling)は、有糸分裂を経ずにゲノムの複製が行われ、核内の遺伝子量の増加や多倍性が生じる現象である。核内倍加は、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)の活性の変化のために有糸分裂が完全に回避された、細胞周期のバリエーションとして理解することもできる。核内倍加の例は節足動物、哺乳類、植物で特徴づけられており、さまざまな生物学的機能を果たす細胞種への分化と形態形成を担う、普遍的な発生機構であることが示唆される。核内倍加は動物では特定の細胞種に限定されている場合が多いのに対し、植物でははるかに広範囲でみられ、多倍性は植物組織の大部分でみられる。