新しい中世(あたらしいちゅうせい、New medievalism)とは、グローバル化の進展によって国家主権の相対化が進む現代世界を、主権国家体制が成立する以前の、複数の権威が領域横断的に並存するヨーロッパ中世とのアナロジーで把握する国際政治の見方である。 最初に「新しい中世」という表現を用いたのはアーノルド・ウォルファーズが1956年に発表した論考においてである。その後、1977年にヘドリー・ブルが主権国家からなる社会(国際社会)に代わる秩序モデルの一つとして「新しい中世」を提起し、とくに冷戦後になると多くの論者が言及するようになっている。日本では、1996年刊行の著書で展開した田中明彦の議論が広く知られている。
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