グリオトキシン (Gliotoxin) は天然ジケトピペラジン類に属する含硫黄マイコトキシンであり、特に数種の海産菌類が産生する。ジケトピペラジンが複数の硫黄原子で架橋された構造を持つepipolythiopiperazine類としては最も著名なものである。これらの化合物は高い生物学的活性を持ち、新規治療法の開拓を目指した多数の研究の対象となってきた。グリオトキシンはボタンタケ科に属するGliocladium fimbriatum から最初に単離され、その学名から命名された。