COGOG(COmbined Gas turbine Or Gas turbine、コンバインド・ガスタービン・オア・ガスタービン)とは、異なる種類のガスタービンエンジンを組み合わせた艦船の推進方式の名称である。主に艦艇で使用される。 通常時は巡航用のガスタービンエンジンで走行(航行)し、急加速時や高速走行(航行)時には高速用のエンジンに切り替えて走行(航行)する推進方式である。一般にガスタービンは最大出力近辺で燃料効率が最大となるため、単一のエンジンで艦船を推進させた場合は、当然ながら低速時や巡航時は出力が最大時より小さくなり、効率が極めて悪くなる。そのため複数のガスタービンエンジンを搭載し、低速時や巡航時は最大出力が小さなガスタービンエンジンを、高速時には最大出力が大きなエンジンを駆動させ、あらゆる領域で最大出力に近づける事で、燃料効率を改善し、航続距離性能と加速・速度性能の両立を図ったものである。 世界ではじめて推進機関をガスタービンエンジンのみとした戦闘艦である21型フリゲート(イギリス海軍)においては、ロールス・ロイス オリンパスTM3Bとロールス・ロイス タインRM1Cの組み合わせによるCOGOG機関が採用された。このCOGOG機関はその後幅広く搭載され、西側諸国海軍における標準的な水上艦用推進機関のひとつとなった。

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  • COGOG(COmbined Gas turbine Or Gas turbine、コンバインド・ガスタービン・オア・ガスタービン)とは、異なる種類のガスタービンエンジンを組み合わせた艦船の推進方式の名称である。主に艦艇で使用される。 通常時は巡航用のガスタービンエンジンで走行(航行)し、急加速時や高速走行(航行)時には高速用のエンジンに切り替えて走行(航行)する推進方式である。一般にガスタービンは最大出力近辺で燃料効率が最大となるため、単一のエンジンで艦船を推進させた場合は、当然ながら低速時や巡航時は出力が最大時より小さくなり、効率が極めて悪くなる。そのため複数のガスタービンエンジンを搭載し、低速時や巡航時は最大出力が小さなガスタービンエンジンを、高速時には最大出力が大きなエンジンを駆動させ、あらゆる領域で最大出力に近づける事で、燃料効率を改善し、航続距離性能と加速・速度性能の両立を図ったものである。 似た方式にCOGAGがあり、これは複数のガスタービンエンジンを搭載し、低速・巡航時には1基のみ、高速時には全てのエンジンを併用する事によって、効率改善を図るものである。それと比較すると、COGOGは、低速走行時は高速用エンジンが、高速走行時は巡航用エンジンがそれぞれ無駄になってしまうという欠点を持つ。反面、どちらか一方のエンジンしか使用しないことから、ギアボックスの設計がCOGAGに比べて容易になるという建造上の長所もあり、採用されている。またガスタービンエンジンは軽量なエンジンである事から、搭載スペースはともかく、重量的な無駄は大きくは無い。通常は、出力軸1つあたり巡航用エンジンと高速用エンジンが1組ずつ搭載される。 世界ではじめて推進機関をガスタービンエンジンのみとした戦闘艦である21型フリゲート(イギリス海軍)においては、ロールス・ロイス オリンパスTM3Bとロールス・ロイス タインRM1Cの組み合わせによるCOGOG機関が採用された。このCOGOG機関はその後幅広く搭載され、西側諸国海軍における標準的な水上艦用推進機関のひとつとなった。 (ja)
  • COGOG(COmbined Gas turbine Or Gas turbine、コンバインド・ガスタービン・オア・ガスタービン)とは、異なる種類のガスタービンエンジンを組み合わせた艦船の推進方式の名称である。主に艦艇で使用される。 通常時は巡航用のガスタービンエンジンで走行(航行)し、急加速時や高速走行(航行)時には高速用のエンジンに切り替えて走行(航行)する推進方式である。一般にガスタービンは最大出力近辺で燃料効率が最大となるため、単一のエンジンで艦船を推進させた場合は、当然ながら低速時や巡航時は出力が最大時より小さくなり、効率が極めて悪くなる。そのため複数のガスタービンエンジンを搭載し、低速時や巡航時は最大出力が小さなガスタービンエンジンを、高速時には最大出力が大きなエンジンを駆動させ、あらゆる領域で最大出力に近づける事で、燃料効率を改善し、航続距離性能と加速・速度性能の両立を図ったものである。 似た方式にCOGAGがあり、これは複数のガスタービンエンジンを搭載し、低速・巡航時には1基のみ、高速時には全てのエンジンを併用する事によって、効率改善を図るものである。それと比較すると、COGOGは、低速走行時は高速用エンジンが、高速走行時は巡航用エンジンがそれぞれ無駄になってしまうという欠点を持つ。反面、どちらか一方のエンジンしか使用しないことから、ギアボックスの設計がCOGAGに比べて容易になるという建造上の長所もあり、採用されている。またガスタービンエンジンは軽量なエンジンである事から、搭載スペースはともかく、重量的な無駄は大きくは無い。通常は、出力軸1つあたり巡航用エンジンと高速用エンジンが1組ずつ搭載される。 世界ではじめて推進機関をガスタービンエンジンのみとした戦闘艦である21型フリゲート(イギリス海軍)においては、ロールス・ロイス オリンパスTM3Bとロールス・ロイス タインRM1Cの組み合わせによるCOGOG機関が採用された。このCOGOG機関はその後幅広く搭載され、西側諸国海軍における標準的な水上艦用推進機関のひとつとなった。 (ja)
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  • COGOG(COmbined Gas turbine Or Gas turbine、コンバインド・ガスタービン・オア・ガスタービン)とは、異なる種類のガスタービンエンジンを組み合わせた艦船の推進方式の名称である。主に艦艇で使用される。 通常時は巡航用のガスタービンエンジンで走行(航行)し、急加速時や高速走行(航行)時には高速用のエンジンに切り替えて走行(航行)する推進方式である。一般にガスタービンは最大出力近辺で燃料効率が最大となるため、単一のエンジンで艦船を推進させた場合は、当然ながら低速時や巡航時は出力が最大時より小さくなり、効率が極めて悪くなる。そのため複数のガスタービンエンジンを搭載し、低速時や巡航時は最大出力が小さなガスタービンエンジンを、高速時には最大出力が大きなエンジンを駆動させ、あらゆる領域で最大出力に近づける事で、燃料効率を改善し、航続距離性能と加速・速度性能の両立を図ったものである。 世界ではじめて推進機関をガスタービンエンジンのみとした戦闘艦である21型フリゲート(イギリス海軍)においては、ロールス・ロイス オリンパスTM3Bとロールス・ロイス タインRM1Cの組み合わせによるCOGOG機関が採用された。このCOGOG機関はその後幅広く搭載され、西側諸国海軍における標準的な水上艦用推進機関のひとつとなった。 (ja)
  • COGOG(COmbined Gas turbine Or Gas turbine、コンバインド・ガスタービン・オア・ガスタービン)とは、異なる種類のガスタービンエンジンを組み合わせた艦船の推進方式の名称である。主に艦艇で使用される。 通常時は巡航用のガスタービンエンジンで走行(航行)し、急加速時や高速走行(航行)時には高速用のエンジンに切り替えて走行(航行)する推進方式である。一般にガスタービンは最大出力近辺で燃料効率が最大となるため、単一のエンジンで艦船を推進させた場合は、当然ながら低速時や巡航時は出力が最大時より小さくなり、効率が極めて悪くなる。そのため複数のガスタービンエンジンを搭載し、低速時や巡航時は最大出力が小さなガスタービンエンジンを、高速時には最大出力が大きなエンジンを駆動させ、あらゆる領域で最大出力に近づける事で、燃料効率を改善し、航続距離性能と加速・速度性能の両立を図ったものである。 世界ではじめて推進機関をガスタービンエンジンのみとした戦闘艦である21型フリゲート(イギリス海軍)においては、ロールス・ロイス オリンパスTM3Bとロールス・ロイス タインRM1Cの組み合わせによるCOGOG機関が採用された。このCOGOG機関はその後幅広く搭載され、西側諸国海軍における標準的な水上艦用推進機関のひとつとなった。 (ja)
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  • COGOG (ja)
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