『音楽家の肖像』 (おんがくかのしょうぞう、伊: Ritratto di musico、英: Portrait of a Musician)は、イタリアのルネサンス期の巨匠、レオナルド・ダ・ヴィンチに概ね帰属されている、1483-1487年頃の未完成作品である。レオナルドがミラノにいた間に制作されたこの作品は、クルミ材の小さな板に油彩と、おそらくテンペラで描かれている。レオナルドの唯一の知られている男性の肖像画であり、モデルが誰であるかは学者の間で密接に議論されている。

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  • 『音楽家の肖像』 (おんがくかのしょうぞう、伊: Ritratto di musico、英: Portrait of a Musician)は、イタリアのルネサンス期の巨匠、レオナルド・ダ・ヴィンチに概ね帰属されている、1483-1487年頃の未完成作品である。レオナルドがミラノにいた間に制作されたこの作品は、クルミ材の小さな板に油彩と、おそらくテンペラで描かれている。レオナルドの唯一の知られている男性の肖像画であり、モデルが誰であるかは学者の間で密接に議論されている。 アントネロ・ダ・メッシーナによる初期フランドル派の肖像画のイタリアへの導入に影響を受けたと思われる本作は、15世紀のミラノで主流だった肖像画からの劇的な変化を示している。レオナルドがミラノで制作した他の絵画、たとえば『岩窟の聖母』や『白貂を抱く貴婦人』などと多くの類似点があるが、『音楽家の肖像』はミラノに残っている画家の唯一の板絵であり、少なくとも1672年以来、アンブロジアーナ絵画館に所蔵されている。レオナルドの最も保存状態の良い絵画の1つであるが、依頼に関しての現存する同時代の記録はない。レオナルドの他の作品との様式的類似性に基づいて、事実上すべての現在の研究者は、少なくともモデルの顔をレオナルドに帰属させている。絵画の顔以外の部分の不確実性は、レオナルドの作品の特徴ではない、身体の硬直した特質に起因している。このことは絵画の未完成の状態によって説明されるかもしれないが、一部の学者はレオナルドの弟子の一人が制作に協力したと信じている。 肖像画の親密な雰囲気は、私的な依頼、または画家個人の友人による依頼であることを示している。 20世紀までは、ミラノ公爵でレオナルドの雇用主であったルドヴィーコ・スフォルツァの肖像であると考えられていた。 1904年から1905年の修復中に後世の補筆を取り除いた際、楽譜を持っている手が明らかになり、モデルが音楽家であったことが示された。ミラノで活躍していた多くの音楽家がモデルとして候補に挙がっている。フランキヌス・ガフリウスは20世紀を通じて最も好まれた候補者であったが、21世紀には学術的見解がアタランテ・ミリオロッティに移った。他の注目すべき候補者として、ジョスカン・デ・プレとガスパル・ファン・ヴェールべケが含まれているが、これらの主張のいずれかを実証する歴史的証左はない。本作は、そのストイックで、木のような感触で批判されてきたが、表現の強烈さと顔の細部の緻密さで注目されている。学術的な解釈は、演奏中の音楽を描いた絵画というものから、音楽などの他の芸術形式に対する絵画の優位性に関するレオナルドの自身のイデオロギーを表す絵画であるというものまで多岐にわたっている。 (ja)
  • 『音楽家の肖像』 (おんがくかのしょうぞう、伊: Ritratto di musico、英: Portrait of a Musician)は、イタリアのルネサンス期の巨匠、レオナルド・ダ・ヴィンチに概ね帰属されている、1483-1487年頃の未完成作品である。レオナルドがミラノにいた間に制作されたこの作品は、クルミ材の小さな板に油彩と、おそらくテンペラで描かれている。レオナルドの唯一の知られている男性の肖像画であり、モデルが誰であるかは学者の間で密接に議論されている。 アントネロ・ダ・メッシーナによる初期フランドル派の肖像画のイタリアへの導入に影響を受けたと思われる本作は、15世紀のミラノで主流だった肖像画からの劇的な変化を示している。レオナルドがミラノで制作した他の絵画、たとえば『岩窟の聖母』や『白貂を抱く貴婦人』などと多くの類似点があるが、『音楽家の肖像』はミラノに残っている画家の唯一の板絵であり、少なくとも1672年以来、アンブロジアーナ絵画館に所蔵されている。レオナルドの最も保存状態の良い絵画の1つであるが、依頼に関しての現存する同時代の記録はない。レオナルドの他の作品との様式的類似性に基づいて、事実上すべての現在の研究者は、少なくともモデルの顔をレオナルドに帰属させている。絵画の顔以外の部分の不確実性は、レオナルドの作品の特徴ではない、身体の硬直した特質に起因している。このことは絵画の未完成の状態によって説明されるかもしれないが、一部の学者はレオナルドの弟子の一人が制作に協力したと信じている。 肖像画の親密な雰囲気は、私的な依頼、または画家個人の友人による依頼であることを示している。 20世紀までは、ミラノ公爵でレオナルドの雇用主であったルドヴィーコ・スフォルツァの肖像であると考えられていた。 1904年から1905年の修復中に後世の補筆を取り除いた際、楽譜を持っている手が明らかになり、モデルが音楽家であったことが示された。ミラノで活躍していた多くの音楽家がモデルとして候補に挙がっている。フランキヌス・ガフリウスは20世紀を通じて最も好まれた候補者であったが、21世紀には学術的見解がアタランテ・ミリオロッティに移った。他の注目すべき候補者として、ジョスカン・デ・プレとガスパル・ファン・ヴェールべケが含まれているが、これらの主張のいずれかを実証する歴史的証左はない。本作は、そのストイックで、木のような感触で批判されてきたが、表現の強烈さと顔の細部の緻密さで注目されている。学術的な解釈は、演奏中の音楽を描いた絵画というものから、音楽などの他の芸術形式に対する絵画の優位性に関するレオナルドの自身のイデオロギーを表す絵画であるというものまで多岐にわたっている。 (ja)
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