博多(はかた)は、九州北部筑前国、現在の福岡県福岡市の地域。 博多湾に面する港町・港湾都市で、博多津などとも呼ばれた。 有史上は古代から、考古学上は3世紀後半頃から栄えた日本最古の港(湊)の1つである。歴史上も遣隋使・遣唐使から始まる外交と交易の中心であり、また一方で筑紫国や九州北部を含め、半島や大陸との戦争や来寇に晒される国防上の要所の一つでもあった。大宰府の外港として機能したこの状況は大宰府が国政上重要な位置を占め、また元寇などの激しい外寇があった鎌倉時代ごろまで続いた。 中世には、大商人達による合議制で治められた日本史上初の自治都市として繁栄した一方で、古代から天下統一まで度々の戦乱に翻弄され、焼け野原となっては復興を遂げて都市再生を繰り返していた。 江戸時代に黒田氏が入国し那珂川を挟んで城下町福岡を築き、博多と福岡は二極都市として繁栄した。明治には福岡市として市制施行されて現在に至り、博多の地名は博多区として残る。