銘仙(めいせん)は、平織した絣の絹織物。鮮やかで大胆な色遣いや柄行きが特徴の、先染め織物である。 本来は、上物の絹織物には不向きな、屑繭や玉繭(2頭以上の蚕が1つの繭を作ったもの)から引いた太めの絹糸を緯糸に使って密に織ったものを指し、絹ものとしては丈夫で安価でもあった。幕末以降の輸出用生糸増産で大量の規格外繭が生じた関東の養蚕・絹織物地帯(後述)で多くつくられ、銘仙の着物が大正から昭和初期にかけて大流行した。 伊勢崎、秩父に始まり、これに、足利、八王子、桐生を加えた5か所が五大産地とされている。 柄は従来の和風のものにとどまらず、アールデコやキュビズムなど西洋芸術の影響を受けたものも多い。銘仙の生産や流通は洋装化により衰退してはいるものの、図柄の文化的・美術的価値は高く評価されており、足利市立美術館やイタリアの首都ローマで展示会が開かれたこともある。

Property Value
dbo:abstract
  • 銘仙(めいせん)は、平織した絣の絹織物。鮮やかで大胆な色遣いや柄行きが特徴の、先染め織物である。 本来は、上物の絹織物には不向きな、屑繭や玉繭(2頭以上の蚕が1つの繭を作ったもの)から引いた太めの絹糸を緯糸に使って密に織ったものを指し、絹ものとしては丈夫で安価でもあった。幕末以降の輸出用生糸増産で大量の規格外繭が生じた関東の養蚕・絹織物地帯(後述)で多くつくられ、銘仙の着物が大正から昭和初期にかけて大流行した。 伊勢崎、秩父に始まり、これに、足利、八王子、桐生を加えた5か所が五大産地とされている。 柄は従来の和風のものにとどまらず、アールデコやキュビズムなど西洋芸術の影響を受けたものも多い。銘仙の生産や流通は洋装化により衰退してはいるものの、図柄の文化的・美術的価値は高く評価されており、足利市立美術館やイタリアの首都ローマで展示会が開かれたこともある。 (ja)
  • 銘仙(めいせん)は、平織した絣の絹織物。鮮やかで大胆な色遣いや柄行きが特徴の、先染め織物である。 本来は、上物の絹織物には不向きな、屑繭や玉繭(2頭以上の蚕が1つの繭を作ったもの)から引いた太めの絹糸を緯糸に使って密に織ったものを指し、絹ものとしては丈夫で安価でもあった。幕末以降の輸出用生糸増産で大量の規格外繭が生じた関東の養蚕・絹織物地帯(後述)で多くつくられ、銘仙の着物が大正から昭和初期にかけて大流行した。 伊勢崎、秩父に始まり、これに、足利、八王子、桐生を加えた5か所が五大産地とされている。 柄は従来の和風のものにとどまらず、アールデコやキュビズムなど西洋芸術の影響を受けたものも多い。銘仙の生産や流通は洋装化により衰退してはいるものの、図柄の文化的・美術的価値は高く評価されており、足利市立美術館やイタリアの首都ローマで展示会が開かれたこともある。 (ja)
dbo:thumbnail
dbo:wikiPageID
  • 2094644 (xsd:integer)
dbo:wikiPageLength
  • 7185 (xsd:nonNegativeInteger)
dbo:wikiPageRevisionID
  • 92372606 (xsd:integer)
dbo:wikiPageWikiLink
prop-ja:wikiPageUsesTemplate
dct:subject
rdfs:comment
  • 銘仙(めいせん)は、平織した絣の絹織物。鮮やかで大胆な色遣いや柄行きが特徴の、先染め織物である。 本来は、上物の絹織物には不向きな、屑繭や玉繭(2頭以上の蚕が1つの繭を作ったもの)から引いた太めの絹糸を緯糸に使って密に織ったものを指し、絹ものとしては丈夫で安価でもあった。幕末以降の輸出用生糸増産で大量の規格外繭が生じた関東の養蚕・絹織物地帯(後述)で多くつくられ、銘仙の着物が大正から昭和初期にかけて大流行した。 伊勢崎、秩父に始まり、これに、足利、八王子、桐生を加えた5か所が五大産地とされている。 柄は従来の和風のものにとどまらず、アールデコやキュビズムなど西洋芸術の影響を受けたものも多い。銘仙の生産や流通は洋装化により衰退してはいるものの、図柄の文化的・美術的価値は高く評価されており、足利市立美術館やイタリアの首都ローマで展示会が開かれたこともある。 (ja)
  • 銘仙(めいせん)は、平織した絣の絹織物。鮮やかで大胆な色遣いや柄行きが特徴の、先染め織物である。 本来は、上物の絹織物には不向きな、屑繭や玉繭(2頭以上の蚕が1つの繭を作ったもの)から引いた太めの絹糸を緯糸に使って密に織ったものを指し、絹ものとしては丈夫で安価でもあった。幕末以降の輸出用生糸増産で大量の規格外繭が生じた関東の養蚕・絹織物地帯(後述)で多くつくられ、銘仙の着物が大正から昭和初期にかけて大流行した。 伊勢崎、秩父に始まり、これに、足利、八王子、桐生を加えた5か所が五大産地とされている。 柄は従来の和風のものにとどまらず、アールデコやキュビズムなど西洋芸術の影響を受けたものも多い。銘仙の生産や流通は洋装化により衰退してはいるものの、図柄の文化的・美術的価値は高く評価されており、足利市立美術館やイタリアの首都ローマで展示会が開かれたこともある。 (ja)
rdfs:label
  • 銘仙 (ja)
  • 銘仙 (ja)
owl:sameAs
prov:wasDerivedFrom
foaf:depiction
foaf:isPrimaryTopicOf
is dbo:wikiPageRedirects of
is dbo:wikiPageWikiLink of
is owl:sameAs of
is foaf:primaryTopic of